【高校野球千葉大会の優勝校予想#21】'23夏大準決勝・決勝の振り返り
こんにちは。いちかわきです。
大激戦の末、今年の千葉大会も遂に終了しました。
本当に凄まじい戦いでしたね...
夏大で抜群の安定感を誇っていた木更津総合が準々決勝での敗戦を喫し、県内無敗を目指し優勝の大本命とされていた専修大松戸ですら何度も苦境に立たされました。戦国千葉の有様をまざまざと見せつけられた気分です。
少し時間が空いてしまいましたが、今回は準決勝・決勝の振り返りと事前予想の確認を行います。
準決勝の振り返り
まず前回の続きという事でベスト4から。ZOZOマリンスタジアムで開催された準決勝の2試合を確認します。
第1試合:千葉商大付ー習志野(A)
勝利予想
千葉商大付: 9.1%
習志野 :90.9%
結果:
習志野 8ー0 千葉商大付 (7回コールド)
ここまで千葉日大一(B)・千葉黎明(C)・木更津総合(A)とシード校を3度撃破してノーシードから勝ち進んできた千葉商大付でしたが、習志野相手には不利というシミュレーション結果で、実際の試合結果も8-0の7回コールドになりました。ただ今大会で大きなインパクトを残したチームの一つであることは間違いありません。
第2試合:専修大松戸(A)ー志学館(C)
勝利予想
専修大松戸:92.1%
志学館 : 7.9%
結果:
専修大松戸 15ー7 志学館 (7回コールド)
準決勝第2試合は専修大松戸が優勢との予想で、実際にコールド勝ちを収めました。しかしこの試合は専修大松戸のエース・平野大地投手が不安定で、中盤までリードを許す展開でした。2番手の青野投手が試合を落ち着けたことと打線の奮起が勝因でしたね。
志学館は準決勝で敗戦となってしまいましたが、Cシードから中央学院(A)、東京学館(B)と強敵を次々と倒してベスト4まで勝ち進んできました。
そもそも今期の志学館は秋ベスト8、春ベスト16と公式戦で一定の成績を残し続けてきました。エース鈴木投手の奮闘と強力打線がかみ合い、総合力の高さを感じさせるチームでしたね。
決勝戦の振り返り
決勝は'15以来となる習志野ー専修大松戸のカードでした。共にAシードから順当に勝ち上がり、千葉の頂点を決めるに相応しい一戦が実現しました。
勝利予想は以下の通りです。
習志野 :26.0%
専修大松戸:74.0%
事前予想から決勝戦までの両チームの優勝確率の推移を見ると以下のグラフのようになりました。
お互いに準々決勝を迎えるまで数値は横ばいでした。習志野は市立船橋、専修大松戸は拓殖大紅陵とともに力のあるBシードを倒したことで優勝に近づいています。(習志野サイドは木更津総合が準々決勝で敗戦したことも大きく影響しました)
平日にもかかわらず決勝当日のマリンは超満員。習志野のTシャツを着た方が球場内に大勢いて、試合前はアウェーの空気をかなり感じました。
優勝予想は76.0%で専松有利の予想でしたが、楽な試合展開には全くならず、序盤から激しい点の取り合いでした。
今まで抜群の安定感だった梅澤投手・青野投手ですら苦しめられる習志野打線...本当に脅威でした。
準々決勝の拓殖大紅陵戦に続いて今回も負けを覚悟しましたが、2点ビハインドの8回裏に宮尾選手のバントヒットと大森選手のツーベースでチャンスメイクし、内野ゴロ2本で同点に。そして9回裏は2死2塁から宮尾選手が右中間を破るサヨナラタイムリーで試合を決めてくれました。
8X-7で専修大松戸の勝利。何度も逆境を乗り越え、春夏連続の甲子園出場と県内無敗を達成しました。感無量です。
事前予想の精度確認
さて、千葉大会の開幕前に提示した事前予想の正誤を振り返ります。
成績期待値
勝利数誤差の平均値は0.56でした。参考までに、私がnoteへの投稿を開始した以降の大会を振り返ると、
'22夏:0.64
'22秋:0.89
'23春:0.60
ということで、比較的精度は良かった方だと思います。単純に優勝予想の本命を当てたのが大きいような気もしますが。
成績期待値と実際の成績の誤差が大きかったチームを並べると、以下のようになりました。
なんとなく予想はついていましたが、千葉商大付と志学館のツートップです。両チームとも今大会を通じてレートが爆増しているので、秋をお楽しみに...!
習志野は実力を考えると期待値が低すぎたように思えますが、3回戦の銚子商業戦、準々決勝の市立船橋戦が影響したものと思われます。両チームともに昨年はAシードでした。
総括
今大会は優勝の本命とされていた専修大松戸が実際に優勝したことで、予想精度は比較的高いものとなりました。
専修大松戸の夏の優勝はこれが3回目で、優勝回数がもっと多い学校は他にたくさんあります。加えてここ10年の実績に絞ってもまだまだ木更津総合や習志野に分があります。それでも今大会で専修大松戸の優勝を第一予想にできていたというのは、このレーティングシステムが直近の実績をうまく反映できているからだと考えられます。
一方、現状では精度の評価が優勝校予想の正誤に依存している側面があり、レート計算式のウエイトと評価基準にはまだ改善の余地があります。
観戦を楽しむ気持ちと球児へのリスペクトは忘れず、シミュレーション手法の改善にも取り組んでいきたいですね。
専修大松戸の甲子園初戦は、東海大甲府戦に決まりました。県内無敗を達成した専松史上最強世代の最後の戦いがいよいよ始まります。ぜひ長い夏にしてほしいです...!
今回はここまでです。ここまでご覧いただきありがとうございました。
あとがき
今年の専松打線は、スタメン野手8人全員が公式戦で本塁打を記録しました。甲子園でも打ちまくって、投手が楽に投げられる展開を期待しています!!