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好きなことを大事にしてほしい【娘への手紙 #2】

この手紙を書いている2021年5月、あたなは3歳になったばかりです。

自分が子どもの時に自己肯定感が低くて苦労したから、子どもがなるべく自己肯定感を高く持てるように、自分のことを好きになれるように育てているつもりだけれども、この手紙を読んでいるあなたは今どうですか?

自分のことは好きですか?


好きなことに、のめり込む。あなたの長所です。

生後8か月くらいからその傾向はあったけれど、あなたの長所のひとつは「好きなことにとことんのめり込む」ところにあると思っています。

母親という立場をとっぱらっても、人として凄いと思うんだ。

大好きなブランコを40分も乗り続けていられる。
大好きなアスレチックを1時間もやり続けていられる。
大好きな絵本を5回も6回も、下手したら10回だって読んでいられる。

ほかのお友達は5分でほかの遊びに切り替える中で、その集中力は本当に凄い。きっと「好き、面白い」という気持ちが、あなたをのめり込ませるのでしょう。

もしかしたら、ほかのお友達の遊びにはうまく溶け込めないかもしれないけれど、お母さんはそれでいいと思っています。

好きなことをとことんやってほしい。

「好き」とか「面白い」という気持ちに勝るものはないと思うから。


あなたの好きなことを、否定せずに育てていくつもり

お母さんはこれからも、あなたの好きなことを否定しないで育てていこうと思っています。

なぜかって?

好きなことがある人は、長い人生を前を向いて、楽しんで生きていけると思っているからです。

そして、親であっても、一人の人間としてあなたの好きなことを否定する権利はないと思うからです。


お母さんは学生時代、周りのみんなと同じように生きることができなくて、苦しい思いをしてきました。友達も少なくて、毎日の半分くらいが「苦しい」という気持ちで占められていた気がする。

そんな日々の中で、お母さんを助けてくれたのは、大好きな音楽や漫画、文章を書くことでした。

好きなことがあったからこそ、お父さんに出会うまでの日々をなんとか生きてこれたんだと思います。


ただ、お母さんは好きなことを友達にも親にもあんまり言えませんでした。

楽器を弾いたり、曲を作ったりすることも含めて音楽が好きだったのだけど、それを親に言えば

「学生の本分は勉強なんだから、そんなことにかまけてないで勉強しなさい。あんたは本当に努力ができない。すぐ音楽に逃げる。」

そんな風に否定されました。

お母さんが好きなミュージシャンがあまりメジャーな人たちではなかったから、友達に話しても興味を持ってもらえないし、共感してもらえなかった。

だから、友達にも話せませんでした。


それで本当に嫌で苦しい思いをしたのだけど、好きなものって誰が何と言おうと、好きなんだよね。それがその人の活力になっているんだよね。


だから、お母さんはあなたの好きなことは否定しません。

どんなものが好きなのか知りたいし、できれば一緒に楽しみたいから、よかったらあなたの好きなことをこれからも教えてほしいな。



好きなことを大事にしてほしい

好きなことにのめり込めるあなただから、きっと「これが好き、やりたい」というものが見つかったら強いです。

例えばそれが楽器だったら、すぐにでも上達すると思います。

そしてそれが、あなたのこれからの人生のどこかで、どんな形でも必ず役に立ってくるはずです。


だからどうか、好きなことが見つかったら、それを大事にしてください。周りの人に何を言われようと、大事にしてほしいな。

お母さんもお父さんもあなたの好きなことを尊重して、大事にしていきます。

あなたのこれからが楽しみです。

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市岡光子|物語を紡ぐストーリーテラー ✍ ライター・編集
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