今どきの子どもたちのように、幼い頃からステッキの存在を知っていたわけではない。加えてそれを手にした頃にはもう、魔法など無邪気には信じられない年齢になっていた。なのに、ステッキといえば魔法、の連想はやまない。笑い皺ひとつ刻み、魔法使いの振りをして、紅葉の山へとステッキを向けてみる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?