ある前祝い
コロナ禍が進行中の2020年6月から突然毎朝noteを書き出した。
閉塞した日々の中、自分自身を鼓舞しつつ、周りの仲間を元気付ける、そんな気持ちもあっただろうが、一番はヒマだったのである。そしてまた気力があった。
それらの記事の半分は『強メンタル論』として一冊の電子書籍になった。イベントもやった。仲間たちが猫六に駆けつけてくれた。noteの記事が笑い声が聞こえる「場」を作った。書くことはいろんな副作用を導く。それがまた次のきっかけにつながる。
もう半分残っていた。『強メンタル論』のつづきはセフレ論、鳥居論、町作り論と展開していった。これも一冊にまとめたかったが、どうしていいかわからなかった。コロナ禍は感染者減とともに収まりつつあった。俺はもう半分を残したまま、2022年の春にいた。
俺の周りではいろんなものがなくなった。もはや奇跡でも起こらない限り、もう半分は一冊の本になることはない、と思っていた。それでもまだ「セフレ論をまとめてくれ」と自らに頼むだけの気力が残っていた。
そうやって書き継いだ電子書籍がもうすぐできあがる。
もうちょっと待っててくれ。
奇跡は起こる。
毎晩吞む少量の梅酒はその前祝いだ。