トルコであった一生忘れられない出会い
今日はトルコであった一生忘れられない出会いについてお話しする。
現在イギリスに交換留学中で、私の学部は1学期の前半、後半の間に10日程度Reading Weekという休みがある。せっかくヨーロッパに来ていて、半年だけの留学の貴重な休みだからうまく活用したいと考えていた。そのReading Weekの存在はイギリスに来てから知ったのでどこかに行くという計画を立てたのも1ヶ月前とかだった。
結局悩みに悩んでトルコに行ってみたいという強い願望が勝ち、トルコに行くことにした。1人で行こうかと考えていたが、ちょうど友達と予定が合い一緒に5日間程度行くことにした。
日本からトルコの旅行を調べていた時期もあったが航空券が高かったり、なかなか良いタイミングがなくいつか行ければいいや程度で考えていた。
しかしこんなはやくトルコに行くという夢が叶うとは思ってもみなかった。
明日トルコから旅立ってイギリスにまた戻るのだが本当に恋しい。現在まだトルコにいながらもまたトルコ行きたいと強く感じている。
というのも本当にさまざまな出会いが色々な場所で繰り広げられ、そのどの瞬間も私の人生にとってかけがえのないものとなったからだ。
綺麗な景色を見るのも旅の醍醐味だが、それプラス普段なかなか関わることのない国の人たちと会えたり、思わぬ奇跡的なタイミングであった出来事が一生の思い出に残る出会いになったりと人との関わりも素敵なものだと今回改めて感じた。
そこで強く心に刺さったのは空港で出会ったトルコ人の家族だった。
カッパドキアからイスタンブールへ移動するためホテルからバスに揺られ空港に到着した。
たまたまお昼会った1人で来てた日本人の方と搭乗時間までおしゃべりをして待っていた。
いざ搭乗ゲートに向かって歩いているとお母さんに抱き抱えられたちっちゃい赤ちゃんと、お父さんと、4.5歳くらいの娘さんと叔父さん(?)がいた。
私はたちまちその赤ちゃんのかわいさに魅了され、釘付け状態だった。お母さんに抱き抱えられていたため後ろに並んでいる私の方に赤ちゃんの顔が向いている状態だった。目が今にも顔からこぼれ落ちそうなほど大きくて、全てが小さくて、かわいくてずっとみていられた。
荷物検査が搭乗前にあり、その赤ちゃんとは名残惜しいがバイバイした。私の目線に気がついたお父さんがバイバイっていうジェスチャーを赤ちゃんと共にやってくれた。
ここでお別れかと思い、機内へ向かい、座席に着席した。
すると、なんと奇跡的なことにその家族が私の座席の前にいた。なんならたまたま会った日本人の方の座席も通路を挟んでお兄さんの席は1列後ろだった。なんだか顔見知りが座席の周りにいるような感覚がしてとても嬉しかった。
私のちょうど前の席にお母さんと赤ちゃんが一緒に座っていたので顔は見ることができなかった。しかしその隣にいる娘さんや、お父さん、伯父さんの表情がとても柔らかく、目が垂れ、口角が上がっている様子からみんな赤ちゃんのことが好きで本当に愛されているんだなということを感じなんだか微笑ましく心が温かくなった。
離陸して少し寝て起きてを繰り返していた。
私の斜め前の座席に4.5歳くらいの娘さんが座っていて2回ほど目があった。
その子がお母さんと話したり赤ちゃんの様子を確認するのに右を向くのだが、その横顔が私がフィリピンで仲の良いその子よりはちょっと年上の女の子(Christel)の横顔になんとなく似ていてなんだか懐かしい気持ちにもなった。
座席の隙間と隙間からふとした瞬間その子が開いているメモ帳を目にした。
そこで私は目を疑った。
なんとそのメモ帳の右側のページにはピンクの文字の日本語で"かわいい 赤ちゃん 珍しい"と書いてあった。本当にびっくりして3度見くらいしてしまった。
その子はそのページを大事そうに眺め、何回もそのページを開いては閉じ、開いては閉じを繰り返していた。
私はその女の子のメモ帳になぜ日本語が書いてあるのかが知りたかった。しかし後ろから急に声をかけてもびっくりさせてしまうだろうと思い、心にそっとしまうことにした。
しかし着陸直前に、その女の子が私に話しかけてくれた。Excuse meという声に反応した。最初私に話しかけているとわからなかったが2回目の呼びかけでわかった。
するとその女の子は、"Where are you from?"と私に問いかけた。そこで私は"Japan"と答えた。するとその女の子の表情が"やっぱりね!"と言わんばかりの嬉しい表情をしていた。
後ろの座席の私と目が合い日本人じゃないかと考え、話しかけてくれたのだと思う。
そこから"あなたのメモ帳に日本語が書いてあるのみた!"と伝えると嬉しそうに日本語のページを見せてくれた。
その子がその意味を知りたそうだったので、英語に訳して意味を教えてあげた。その日本語は日本人の子供が書いたんだろうなという文字だったから読み方が気になっていたのかな?と思う。
私はその女の子に"その日本語はあなたが書いたの?"と質問をした。しかしその女の子には通じていないらしく、そのやりとりを聞いていたお母さんが私に
"この子、今日初めて英語を喋ることに挑戦したのよ"と教えてくれた。
そこから私の心は本当に本当に心では表せないほど満たされた。はじめて話す英語が私に対してだったことと、勇気を出して日本人かな?と思い声をかけてくれたことが本当に本当に嬉しかった。もし私があの子くらいの年齢で年上のお姉さんに話しかけようと思っても絶対無理だと思った。だからその勇気と英語で喋るということに挑戦してくれたことが本当に嬉しく、その子とはその一瞬でしか会ったことがなかったが、成長がとても嬉しかった。赤ちゃんもいつかこんなふうに英語を喋る日が来るのだなと思うとなんだか感慨深かった。
飛行機が到着し、降りる準備をしていると前に座っている赤ちゃんとも座席の座席の間から目があった。そこからお父さんに"この子は何歳ですか?、男の子ですか?女の子ですか?"と尋ねた。すると"生まれて4ヶ月で、男の子だよ"と教えてくれた。その後もその赤ちゃんと遊んだ。私が何か声を出してあやすたびに笑っていて本当に可愛かった。cowboyの格好もしていたため通路を通り過ぎて地上に降りていく乗客たちもその赤ちゃんに釘付けにされていた。
その赤ちゃんをあやしてお互いも周りも笑顔になっている瞬間がとても素敵だった。またお母さんから"He loves you"とも言われなんだが本当に嬉しくて涙目になってしまった。
たった一時の出会いだったがトルコに来てからの忘れられない思い出となった。人を笑顔にすることも、人が笑顔になっている瞬間を見ることも私の人生にとって本当に大切なもので心が満たされるものだと改めて再認識することができた。
連絡先などは交換しなかったけどいつまでもあの家族が幸せに暮らせるといいなあと思うし、いつか女の子と赤ちゃんが大きくなってどこかで会えたら嬉しいなあと思っている。
この出来事が素敵すぎて、ホテルにつき思い出して涙が止まらなかった。
悲しくもないのに出てくる涙が大学に入ってから本当に多くなったと感じている。
その他にもカッパドキアでは素敵な出会いがあった。
昨日イスタンブールのスーパーで私たちのことを見たよ!と話してくれた日本人バックパッカーの女性、1週間の休暇を利用して1人で来た日本人男性、一緒のツアーに参加したまさかの私が現在留学している場所に住んでいるというカップル、ブラジル人家族、インド人家族、さまざまな国から来る観光客の英語を聞き取るフレンドリーなガイドさんなどなど人との繋がりを感じた旅だった。
私もその家族や他の出会った人たちの旅の記憶として残っていたり、たまに思い出してくれたらそれだけ嬉しいことはない。
これが私の素敵な素敵な出会いでした。
あの家族に出会えて、私も小さい時はあんな風に愛されて育ったんだなと思うと日本にいる家族に会いたくなった。
来週からの授業も頑張ろう。
おわり。