心霊探偵八雲10魂の道標 神永学
あらすじ
心霊探偵を名乗る後藤は栄心からの紹介でマンションの心霊現象の調査をすることになる。同じころ、新聞社に勤める真琴は、知り合いから自宅で心霊現象が起こっていると相談される。
問題のマンションを訪れた後藤は帰宅後、奈緒が寝込んでいると妻の敦子から聞いて奈緒の様子を見に行くがそこで奈緒に異変が起こる。
ここからネタバレ含む感想
後藤が心霊現象の起こるマンションから連れてきてしまった何かにとりつかれた奈緒はそのまま姿を消してしまう。さらにその奈緒を追いかけた後藤は車に轢かれそうになった奈緒をかばって大けがをしてしまう。
八雲たちは、奈緒を探すべく心霊現象のマンションについて調査を始める。
今回のお話は、八雲の父、雲海が雲海の母と別れてからの出来事を辿る事件になっていました。そこで出てきたお話は雲海がどんな過酷で休息のない人生を歩んできたかを物語っています。そして、雲海の起こした数々の事件の裏も取れてきました。
雲海の足跡をたどることでひたすら雲海を拒絶していた八雲の心にも一つの変化が訪れます。しかし、その変化は七瀬美雪には耐えがたいものでお話のラストで次のターゲットを示します。
八雲シリーズは、八雲の系譜をたどるお話になっています。今回の主人公は雲海、この雲海がいかにあのような人物になってしまったのか、ただ、世の中を恨み犯罪者になっただけではない物語が語られていて八雲シリーズ自体のイメージも変わりました。