心霊探偵八雲InitialFile幽霊の定理 神永学
あらすじ
幽霊の出現傾向を分析しその法則を導き出すという御子柴に付き合わされて八雲は木村七海の体験している心霊現象の相談に乗ることになる。七海は女性の幽霊に付きまとわれているらしい。心霊現象が起こっているという七海のマンションへ行く八雲だがそこで幽霊の存在は確認できなかった。しかし、御子柴はその現場からある仮説を立てる。
ここからネタバレ含む感想
八雲と御子柴の推理対決シリーズの第2弾。今回も中編3話ですが、3話を通してフェルマーを名乗る犯罪指南役が登場するので実質は御子柴VSフェルマーの対決になっています。
1話目の踏切の音と幽霊のお話は、心霊現象に悩まされている七海が過去に起こしたある事件が発端になっていました。
2話目は、大学の女子寮で起こるポルターガイストの現象を検証します。こちらは複数の人物の思惑が重なり合い複合的な要素から現象が説明されます。元は過去に起こった痴情のもつれ…かな。
そして、3話目は、法学部の教授宅で起こっている心霊現象、この3話目は事件が起こる前に御子柴がそれを阻止します。
3話とも指南をしたのはフェルマーを名乗る謎の人物ですが、さて、フェルマーとは誰か…消去法で考えると該当するのが一人だけなので多分この人だろうなぁ~と思いながら読んでいたら珍しくビンゴでした。
今回のお話も幽霊は出てきますが、メインは人間が起こす事件です。そして、首謀者はなぜか八雲の幽霊が見えるという能力を信じていなくてそれを利用しようとするのですが、実際には見えていますから…そこで、八雲と御子柴に相談したところで計画は破綻しますよね。ちょうど晴香と出会った事件の話が最後の方に出てくるので時系列としてはここから八雲シリーズへと続いていきます。そして、同時進行で御子柴のシリーズへもつながります。
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