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絶対零度のテロル 知念実希人
あらすじ
熱帯夜の9月中旬、小鳥遊優と鴻ノ池舞が救急外来の当直の最中に久留米池公園で倒れていた患者が運ばれてきた。組成処置をするも患者は亡くなった。9月の熱い夜にも関わらず、患者は凍死していた。法律に乗っ取り不審死として届け出たが警察側は事件性なしと判断してしまう。このことを知った天久鷹央は独自に調査に乗り出すが…。
ここからネタバレ含む感想
救急に運ばれてきた患者は、9月の熱帯夜にも関わらず凍死、小鳥遊たちは不審に思ったが警察が事件性なしと判断する。しかし、不審に思った鷹央は独自に調査を始める。そして、患者の身元が天王寺龍牙であることを突き止める。龍牙の父親に、行政解剖を進めるが龍牙の父はこれを拒否し解剖されずに火葬されてしまう。
納得がいかない鷹央は、成瀬刑事を伴って龍牙の自宅を訪れるが自宅はすでに業者によって片付けられていた。そんな中、久留米池公園で再び凍死の遺体が発見される。
さて、今回は熱帯夜に出現する何故か凍死した遺体、そして警察は爆弾テロ事件に振り回されている状態で、公安まで登場してくる。そんな事件です。
新しい登場人物としては、桜井刑事の同期で、公安の服部が出てきます。桜井刑事と同じくらいいろいろ裏がありそうな人物なので今後もいろいろ登場することがあるのかもしれません。二人の掛け合いはなかなか面白かったです。
さて、凍死事件ですが、こちらは偶然が重なって凍死してしまった事件と殺人事件としての凍死で別々の事件でした。最初の頃の何気ないエピソードが実は後から重要な事象になっているので真相を知った上で読み直すと二度おいしいかもしれません。