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木もれ日を縫う 谷瑞恵

あらすじ

ファッション業界ではたく紬のもとへ、1年半行方不明だった母が突然訪ねてきた。聞けば、紬たち三姉妹にそれぞれ渡したいものがあるとのこと、紬の部屋で母と奇妙な共同生活が始まった…。

ここからネタバレ含む感想

3姉妹、絹子、麻弥、紬はそれぞれ、田舎の実家を嫌い都会へ出てきた。姉妹家は貧しく、田舎にはあまりいい思い出もない。実家にもほとんど帰らず、母が行方不明になったという知らせを受けて久しぶりに三人が顔を合わせた…という状況で、姉妹仲もあまりよくない。
突然現れた母は、母がだ紬はなんとなく違和感を覚える。それでも、母しか知らないことを語るし、渡された縫物の作品は確かに母の手によるものだった…。
母は、三人姉妹が都会で無理しているところをそっと緩めてくれるなぜ、母は1年半もの間行方不明中のことを語らないのかミステリー仕立てにもなっている。
田舎の家と母の人生が主要なテーマで母に反発した三姉妹がそれぞれの場所で自分探しをしているがどこか背伸びをして無理している。しかし、母の言葉から少し肩の力を抜いて自分らしくにシフトチェンジしていく様子がよくわかる。
谷さんの作品は、家族にたしてい何らかの不幸を背負っているような人が良く登場するのでこの作品もその系統です。心が弱っているときは結構突き刺さることもあるかもですが、最後は割となっとくな終わり方になっていますのでことまとめ方はさすが谷さんという感じがしました。

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