誰にも探せない 大崎梢
あらすじ
昔、祖母たちの話を聞いた晶良と伯斗は、祖母たちが眺めていた地図を写し取り埋蔵金冒険を繰り返していた。しかし、伯斗の祖母が亡くなってからはなんとなく疎遠になってしまった。
大学生になった晶良は、突然訪ねてきた伯斗に驚きつつ、埋蔵金のあるという六川村探しに付き合わされることになるが…。
※文庫本は、「宝の地図を探したら」に改題されています。
ここからネタバレ含む感想
最初、小学生の冒険談の延長かと思って読んでいたのですが、実はもう少し複雑な事件が絡んでいてなかなかシュールなお話になっていました。うーん、この辺り気楽に読み始めたのですが、途中からどんどんハードボイルド系になっていく感じです。
語り手は、伯斗と晶良が交互なのですが、晶良はいかにも青春真っ盛りな大学生という感じなのですが、伯斗はどこか危なげな雰囲気を持っている感じでその二人の違いが段々とはっきりしてきます。
途中、誰が見方で誰が敵なのかわからなくなる混乱状態なってしまって、混乱状態からまた新しい事実が判明してくるので徐々に正常に戻っていく感じかな…と思いました。なかなか、話の展開がコロコロ変わるので読み終わってみると面白かったです。本当の悪は二人くらいだったのかな…と思います。
大崎さんのお話は、割とホッコリ系が多いのでのんびり読み始めるのですがこちらはハード系なのでお気を付けください。