さよなら願いごと 大崎梢
あらすじ
小学生の琴美の家には、祖父の畑の手伝いのため父の知り合いの息子さんである佐野くんが来ていた。父とそれほど都市は変わらないのに青年のように見える。この佐野くんは、ちょっとた謎を解いてくれる頼もしい人だった。
ここからネタバレ含む感想
1話は琴美、2話は祥子、そして3話と4話は沙也香が語りをつとめる。1話には謎の青年佐野くん、2話では、祥子の母の不倫疑惑、3話と4話では道路誘致に関する謎が登場する。4話を通して浮かび上がってくるのは30年前に起きた小学生女子殺人事件、それぞれの話の事柄がこの事件につながっていく。
30年前の事件は犯人が逮捕されたが、拘留中に死亡している。この事件の犯人に疑問を持っていた人たちが動き出すことにより事件の真相が明らかになっていく。
1話と2話がぶった切ったような終わり方をしていたので、その後の話とどのようにつながっていくのか…、1話、2話はそれぞれ別の話のようにも感じるストーリー展開なっていて???の部分も多いのですが、3話、4話で徐々に事件のあらましがはっきりして登場人物の関係も浮き上がってきます。ちょっとドキドキしながらも大崎さんだからあまりなラストはないだろうと思いながら読みました。最後は、さっそうと事実が明らかになりスッキリ終わるので読了感は良い感じでした。