横濱エトランゼ 大崎梢
あらすじ
高校生3年生の広川千紗は、推薦で進学先も決まり、近所の幼馴染、小谷善正が務めている地域コミニュティ誌を作っている横浜タウン社でアルバイトをしている。今、横浜タウン社は編集長が病気で休職中で編集長代理を善正が務めている…。
ここからネタバレ含む感想
横浜タウン社で発行している通称「ハマペコ」を通して、出現するいろいろな謎(あまり怖くない謎)を千紗の視点で見ている。探偵役は善正編集長代理なのですが忙しすぎて影の薄い存在なのがちょっと目新しいところかなと思います。大崎さんの書籍関係のお話にしては珍しくちょっとした恋心なども語られるのでそちらも新鮮かもしれません…。
なんとなく推薦で大学も決まっていて高校3年生なのに割とのんびりしている千紗ですが、押しかけバイトの横浜タウン社では雑用ばかりで、ときどきイラストを描くくらいで、あまり戦力になっていないことを自覚する毎日。
それでも、目の前に出てくる謎を解くために横浜の歴史に触れながら成長していく物語…という感じでしょうか。
謎は面白く、影は薄いですが善正もなかなかの探偵役です。あまり力を入れずにのんびり読書をしたいときにお勧めの作品です。