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ヴァン・ショーをあなたに 近藤史恵
あらすじ
〈ビストロ・パ・マル〉シリーズの第2弾。
ビストロ・パ・マルに来るお客さんが持ち込む謎を、シェフの三船が解くシリーズ。
近所に住んでいる田上夫妻は話好きで、その日も田上家のスキレットの話になった。スキレットはきちんと処理すればなかなかサビないはずなのに田上家のスキレットは何度手入れをしてもサビてしまう。そんな話を聞いた三船は田上家のスキレットの手入れを提案するが…。
ここからネタバレ含む感想
ビストロ・パ・マルのお客さんが持ち込む謎が5話と三船シェフがフランスで修行中の話が2話の7話構成。語りが高築くんではないお話は、誰が語っているんだと少し読んでいて混乱した。混乱したまま読み進めるとちゃんと収束するので問題はないですが…。
最初のスキレットのお話は、その事件が起こった状況を想像してしまいなんとも言えない気分になりました。最初はなんとなくぼんやりした印象しかなかった中学生の息子さんが最後まで本人は登場しないのに人物像がはっきりしてくるところは言葉の表現は凄いなぁ~と思いました。
後は、氷にまつわる話、こちらもなかなかな深いお話でしたが、氷を食べた瞬間の彼女の脳裏に何が浮かんだか、三船シェフの語りを聞きながら想像してしまいました。その後、幸せになれたのか気になる。でも、圭一のその後はさらに気になる。幸せになれたかな…。
物語の中に時々登場するヴァン・ショーが気になって仕方がないので今年の冬はホットワインでも作ってみようかなと思いました。いや、作ったほうがいいのかな。