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書店ガール 碧野圭
あらすじ
ペガサス書房吉祥店の副店長の理子と新人社員の亜紀はお互いに反りが合わず反発している。亜紀は出版社に勤める伸光と結婚するがその結婚式で二人は派手に揉めてしまう。
そんな中、理子は吉祥寺店の店長に昇格するという内示をもらい喜ぶがそこから波乱が始まる。
ここからネタバレ含む感想
タイトルから、成風堂書店シリーズのようなお話かと想像して読み始めたのですが、前々内容違った…。元のタイトルが「ブックストア・ウォーズ」だったので内容的にはこちらの方がしっくりきました。
小説ではよく取り上げられる書店が舞台のお話なのですが、今回は書店の中でのいろいろな紛争がメインとなっています。まずは、副店長の理子と新人社員の亜紀、亜紀はコネ入社というのもありそれだけで妬みを買っているところがありますが、それ以上に率直な物言いが理子にはカチンとくるらしく二人は反りが合わないまま、しかし、理子の店長昇格の話が出てから事態が動き出します。最近ではよくニュースにもなっている右肩下がりの書店業のためか男も女も嫉妬の嵐(?)なんですかね。店員同士のトラブル、足の引っ張り合い、なんか、意地悪具合がかなり根深お話でした。そして、敵の敵は味方になるとか…、まさにウォーズでした。
最後は、すっきり終わっていますのでその辺りは心配せずにお読み頂けると思います。読んでみたら今の気分とはちょっと違うなー、別の気分の時に読んだらもっと面白く読めたのになぁ…と感じたお話でした。続編でどう続いていくのか、その後のペガサス書房の行方も気になるところです。