思い出のとき修理します2 谷瑞恵
サブタイトル「明日を動かす歯車」
シリーズの第2弾。今回のテーマは、過去に狂った歯車の修理…かな。
修司の店に15年間預かっていた腕時計、持ち主から取りに来ると連絡があったが、持ち主は、会ったこともない異母姉から相続したもので受け取れないと、明里の妹、香奈に預かり証を渡した…。
ここからネタバレ含む感想
短編4話の構成。
会ったこともない異母姉から贈られた時計、夫婦げんかで壊れた時計、化石になった時計、雷に打たれ入院した母娘のお話です。
どの話も過去にちょっとしたことで狂ってしまった歯車を修復するお話で、前作ではどことなく距離間のあった修司と明里ですがこのお話ではもう少ししっくりとカップルになっています。でも、お互い思うところがいろいろあるようですが…。
第1話は、明里の妹、香奈が登場します。どうも、家族には内緒で姉の様子を見に来た模様…。前作では、明里の家族に対するわだかまりのようなものがありましたが、今作では妹の葛藤みたいなものが感じられました。まだまだ、家族の修理には時間がかかりそうです。
日常の謎系のミステリーとファンタジー要素が含まれているのでところどころ神様のいたずら、お助け的な要素が入っています。ほっこり系なので疲れている方にお勧めです。
今作では、なんとなくミステリアスな展開になってきた太一の今後が気になります。本当に、神のお使いだったりして…。