仮面幻双曲 大山誠一郎

昭和22年、探偵業を営む川宮圭介と奈緒子は、北陸線のK駅に降り立った。占部文彦なる人物から1000円のお金とともにある依頼をしたいと手紙を受け取ったので二人で東京からはるばるやってきた。
占部文彦は紡績会社を経営しており、双子の弟武彦に命を狙われているので身辺警護してほしいという依頼だった。圭介と奈緒子はその依頼を引き受けることにしたが、その夜何者かによって寝室で文彦が殺害される。
文彦の部屋の前では、圭介と奈緒子が交代で見張りをしており犯人は侵入をしたらしい。ただ、就寝前圭介たちは文彦に窓を開けてはいけないと警告もしていた…。


ここから、ネタバレ含む感想

田舎の洋館、紡績会社、跡取りになった双子…などなど横溝正史の作品をイメージするようなザ・ミステリーというお話です。歴史的なレトロ感も含めミステリー好きには面白いのではないかと思います。作者の2作目にして初の長編小説なのでその辺りで、ちょっと怪しげない人が登場しすぎるような感じはあるかもしれませんが、犯人はお約束な感じでした。
双子が登場するのですが、このトリックが単純だけど巧妙でこの辺りは面白かったです。

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