思い出のとき修理します4 谷瑞恵

サブタイトルは、「永久時計を胸に」
明里は勤めている美容院のお客さま、和歌子からもうすぐ結婚すると聞かされる。結婚指輪ではなく、和歌子の両親が持っているようにペアウォッチを二人で持つのが夢だとか…。仲の良い両親のような夫婦になるといっていた和歌子ですがどこか元気がないようで話を聞くと現在両親は、仮面夫婦で離婚に向けた話し合いをしていて、さらに婚約者の様子もおかしいと悩んでいたのでした…。


ここからネタバレ含む感想

ついに最終巻、あっという間の楽しみでした…。
この巻でいろいろ悩むのは兄の死を乗り越えて以来、悩みはなさそうに見えた秀司の葛藤が色濃く出ている巻です。
明里との将来も真剣に考えている秀司でしたが、実はスイスからこちらで働かかないかという手紙が届いていました。明里も気が付きましたが怖くてスルーしてしまいます。
そして、商店街に新しいお店がオープンしそうです。現在は閉店中の大判焼きの店から不審な物音が…、秀司たちが確認すると店の持ち主安西さんから店を借りたという馬部さんという若い男が住み始めたようでした。そして、馬部から秀司にタイムカプセルを修理して中に入っていたしおりを修理してほしいとう無茶な依頼が入ります。
しおりの持ち主は、大判焼き屋の亡くなった聡子さんのものでした。祖父の残したヒントからしおりの場所を推理した秀司でしたが故人の遺志がわからず迷いが出ますが、聡子の生前のお話を聞いた明里は大丈夫と背中を押します。
そして、ラスト、秀司と明里の関係は、スイスから誘いを受けた秀司ですが悩みます…。でも結局、明里から背中を押されて新しく挑戦を始めることを決めて物語終了です。珍しく、秀司が妬いているのでその辺りは、ちゃんと一人の人間なんだな…とちょっとニヤニヤしてしまいました。
この後どうなる…この結末は…まぁ、こうなるよね…とは思いますが、うーん、今後の二人を楽しく思い浮かべるのかな…。

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