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私が彼を殺した 東野圭吾
あらすじ
神林貴弘は、翌日結婚式を挙げる妹の美和子と一緒に、美和子の婚約者で作家の穂高誠の家を訪れる。そこで、白いワンピースを着た女性に遭遇する。穂高と訳ありに見えたが幸い美和子はこの女性を見ずに済んだ。
しかし、翌日結婚式で新郎の穂高が突然倒れて亡くなる。鼻炎カプセルの中身が毒物にすり替えられていたようだった。当時の状況から容疑者は貴弘、詩人である美和子の編集者の雪笹香織、穂高の会社の社員の駿河直之の三人に絞られるが…。
ここからネタバレ含む感想
三人の容疑者が入れ替わりで語りを務めるので視点が変わりながら物語が進行する。もちろん、三人とも動機あり。
注目されるのは、穂高の薬がいつすり替えられていたか…、また、語りの中で殺害を実行したかのような語りの宣言も入っているので、三人とも毒を仕掛けたのかと思いながら順番を確認していたのですが、最後にこれは必要なかった…ということが判明し、いろいろ気にして読んだのになぁ…と落ち込みました。
さて、ポイントは、12錠の入っていた薬の行方ですが、一錠ずつ確認していくと消去法で犯人がわかるのか…と思いきや、もっと違う視点が必要でした…。前作と同じく最後に犯人が明かされない展開なので、袋とじの解説を読んでみてそれでもわからない場合は、ネタバレで検索してみてください。(今回は、袋とじでわかりました…。)
穂高がなかなかのダメ男だったのですが、一番の疑問は美和子はなぜ穂高と結婚することにしたのか?事件にショックを受けているように見えたけどその割に割と冷静に犯人捜ししているようにも感じたので実は、全てわかっていての行動なのかなとも読んでいて考え込んでしまいました。