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あずかりやさん まぼろしチャーハン 大山淳子


あらすじ

栗原一歩は中学3年生の時にポストに入っていた手紙を手に取った。その手紙は、一歩の双子の兄弟翔太へ向けてのラブレターだった。翔太はラブレターに興味を示さなかったが一歩は手紙を読んで、つい栗原の名前で年賀状を送ってしまった。それから年月が流れて5年後、一歩はその彼女から年賀状を受け取るが…。


ここからネタバレ含む感想

あずかりやさんの第4弾。こんかいのあずかりものは、ラブレター、セキセイインコ、伝言、少女、カバン、文人木といろいろなラインナップでした。
最初のお話のラブレター、あずかりやさんがなかなか出てこない…と思いながら読んでいたら、そうか!あの時の手紙か…というのがわかりました。前作からの続編になっていますので読順注意です。
印象が深かったのは、伝言のあずかりもの、これは突然電話で依頼された預かりものしかもそれほど長くない。それだけでは、ただのいたずらかと思わせるような内容でしたが実は深い意味がありました。あずかりやさんの学生時代の雰囲気も感じ取れる良いお話でした。
さて、今回もバラエティに富んだ語り手が登場します。最初は人間なのですが黒電話、カバン、そして、文人木とそれぞれに歴史がありそれも踏まえて読んでいくと深いお話だなぁ…と思いました。
タイトルの帯に預けてみようキャンペーンというのが付いていましたが自分なら何を預けるか…思い出の品か、手紙か、それともなかなか処分できない何かか…それを考えるのも面白いです。

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