心霊探偵八雲AnotherFile裁きの塔　神永学

あらすじ

心霊探偵八雲シリーズのANOTHER FILEです。
八雲と晴香の通う大学にある時計の塔、そこで幽霊を見たと心霊現象の相談を受けた晴香は八雲に相談する。相談してきたのは、晴香と同じゼミの小池花苗、なんでもサークルの先輩と一緒にその塔に登った時に心霊現象に遭遇しその後、一緒に登っていた先輩の西澤の様子がおかしくなった言っていたが…。

ここからネタバレ含む感想

晴香の元に持ち込まれた時計塔の心霊現象、晴香と八雲の大学の新人作家桜井にインタビューしていた土方真琴は桜井から自分の書いた作品は亡霊によって書かれたと告げられる。後藤刑事と石井刑事は大学付近の信号に赤い塗料が塗られている事件を担当することになる。バラバラに始まった出来事が一つの事件につながっていくお話なのですが、今回一番のポイントは、晴香に相談していた花苗が殺害され、その容疑者として晴香が逮捕されていしまうという事態になる。
その時、八雲は晴香のことがわからなくなり、自分の殻に閉じこもってしまう。ショックが大きすぎるのが原因のようですが、それだけ大きな存在なのにあれだけ洞察力のある八雲が自分のことになるとサッパリ洞察力が働かないということがなんとも言えない感じでした。
こうゆう時は、後藤刑事のような単純に突っ走るタイプの人の方が動きが早いですが推理力が無いので事件の解明はできません（笑）
最初、脇役の一人と思っていた人物が実は事件に深くかかわっているという展開でこれは読めんかったなぁ…。
外伝扱いの事件ですがしっかり長編なので面白く読めました。