やさしさを忘れぬうちに 川口俊和
あらすじ
小学生の桐山ユウキは昨年のクリスマスに戻りたいと喫茶店フニクリフニクラを訪れる。昨年のクリスマス、両親とこの店で食事をしたときに泣いてしまった。その時、泣いてはいけなかったという後悔ががありあの時をやり直すために過去へ向かったが…。
ここからネタバレ含む感想
今回は、時田数がコーヒーを注いでいる時代。時田流と計の娘ミキはまだ2歳の頃のお話。
離婚した両親に会いに行く少年のお話。楽しかったクリスマスが最後に思わぬ結末が待ち受けていたその結末をもっと違受け止め方をしたかった少年だったが…なんだか、少年の心を思うと寂しさが漂うお話でした。
名前のない子供を抱いた女の話。突然、夫が亡くなり、その夫に生まれたばかりの子どもの名前を聞きに行く女のお話。ケンカの仲裁に入り、そのまま巻き込まれて亡くなってしまった夫が生前、考えていた名前を聞きに行く。聞きに来られた夫もさぞかし無念だっただろうなぁ。亡くなる間際に考えたことを想像すると…。
結婚を許してやれなかった父親の話。すれ違い親子の話、いつもと違うのはどちらもコーヒーを飲んで過去へ帰ろうとしたところ。不器用な似た者親子の様子がよくわかるお話でした。
バレンタインチョコを渡せなかった女の話。これは、複雑なお話でした。なんとも言えない切ない感じ、でも、ちょっと特殊過ぎるので感情移入も難しい…そんなお話でした。
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