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ホテル・ピーベリー 近藤史恵


あらすじ

木崎淳平は、失業中で一人ハワイ島にあるホテルにやってきた。友人から長期滞在にお勧めされたホテルだった。そのホテルは、1つルールがあり同じ人は1度しか宿泊できないというものだった。同じホテルに滞在しているのは、もともと滞在中だった男性3人蒲生、佐奇森、青柳と木崎と木崎と同じ便できた女性の桑島の5人だった。夜中、プールで青柳と会った木崎は青柳から「きっとおもしろいものが見られる」と謎の言葉をかけられる。


ここからネタバレ含む感想

木崎の職業は元教師で、教え子とのトラブルから職を辞すことになった。そんな状況で沈んでいる木崎にハワイを進めたのが海外を放浪してばかりいる杉下だった。ハワイと言えば観光地というイメージでやってきた木崎だったがホテルのあるこのハワイ島は観光地とはまた違っていた…。
語りは、木崎で失業した経緯からかなり鬱々とした語りになっている。止まっているホテル・ピーベリーはオーナーは無口で現在カフェをオープンするべく準備中でホテルでは見かけない。代わりにホテルを切り盛りしているのが妻の和美、中年女性との認識だったが母のような和美に次第に心を開いていく。しかし、そんな中ホテルの中で滞在客の蒲生が死ぬ、そして、長期滞在中の青柳も別のホテルに移るときにバイクで事故死してしまう。
ミステリーものだけれどどちらかというと、その場にいる人々の人間模様を描いている作品かなと思った。木崎としては、自分の推理も披露してスッキリ新しい人生なのかもしれないけれど、和美の心境はどうなんだろうか…と考えてしまった…。
少し重い内容もありますが、読了はそれほど悪くありません。少し気分が落ちる内容なので心が元気で気軽に読みたい読み物としてお勧めです。

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