記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

栞と嘘の季節 米澤穂信


あらすじ

図書委員の堀川と松倉は、返却された本の中に栞を見つけた。その栞は、中に植物の花が入っているラミネート加工が施されていた。栞を見た松倉はその植物がトリカブトの花であると指摘した。
さらに、入賞して校内に掲示してある写真に写っている女子高生もトリカブトの花を手に持っていた。トリカブトと知っているのか、知らないのか不審に思った二人は調査を始めるが…。


ここからネタバレ含む感想

前作「本と鍵の季節」の続編です。
前作の終わり方できっともうこの話の続きは無いんだろうなぁと思っていましたが続編が出ました。今回のキーワードはタイトルにあるように栞と嘘。
返却された本に差しはさまれていた栞から物語が始まります。栞にはトリカブトの花の押し花が入っていました。トリカブトは毒性の強い植物、この栞を作ったのは誰か?どんな目的でつくられたのか?堀川と松倉の二人は調査に乗り出しますが、登場する人、登場する人がまぁ~本当のことを言わない。キーワードの嘘の連続でした。だれがどんな嘘をついているのか、だれが知っている情報を隠しているのか、途中から推理ではなくて心理戦の小説かな…と思ってしまいました。
このシリーズ、ちょっと暗い影のようなものが全体を薄っすら覆っているような物語なのですが、少し古い本の臭いのする図書館の本のような感じの物語です。前作より、読了感が良かったので読み終わってホッとしました。

いいなと思ったら応援しよう!