
みかんとひよどり 近藤史恵
あらすじ
フランス料理店の雇われシェフ潮田亮二は、はじめたばかりの猟で遭難してしまった。そこで、猟師の大高に助けられる。大高が仕留めたという猪肉を食べた潮田はこの肉をお店のジビエ料理として出したいと考えるが大高に断られてしまう…。
ここからネタバレ含む感想
料理学校や修行した店では優秀だった潮田だったが、店を出すようになってうまくいかなくなってしまった。雇われシェフとして2件、自分でオーナーとして始めた店も潰して、二十四時間営業のレストランで働いているところを今の店のオーナーに拾われた。今の店も黒字になった月はなく赤字が続いている…。そんなオーナーの希望は、ジビエ料理だが良い食材が入らずなかなかオーナーの希望通りにメニューに載せることはできなかった。そんなときであったのは大高で最初は、断られてしまったが、事情が変わり、仕留めた鳥を譲ってもらえることになった。
なんとなくの二人の男の友情?のようなものが漂っているがそこで事件が起こる。そこまでの物語中で犯人像は見えてこないのだが猟師仲間の銃が盗まれるという事件から真相が見えてくる。
近藤さんの作品なので、物語中に出てくる料理はどれもおいしそうですが、さすがにジビエばかりなので自分で作るのは難しい…。ヒヨドリも食べるとおいしいのか…機会があれば食べてみたいとおなかのすく作品でした。