臨床の砦 夏川草介
あらすじ
新型コロナウイルス感染症に翻弄される信濃山病院の医師敷島寛治の目を通して描かれた。病院の混乱と葛藤、医師や看護師たちが疲弊していくその様子を描いている物語。
ここからネタバレ含む感想
実際の医療現場の状況を夏川さんの目ととおして物語として描かれているお話。作家で医師は意外と多いので新型コロナウイルス感染症の現場を体験しそれを後世に残すべく筆を執った人は多いのかな…と感じました。何より、現場のリアリティがよくわかりました。
5類になってどうなったのかというのも気になりました。夏川さんはいつも地方の地域医療のギリギリの状況を伝えるべく小説を書いているのかなと感じますが最近よく見かけるSNSの医療に関するいろいろな事情が目に入るのを読むと今後日本の医療制度はどのようになるのか…考えさせられます。
続編もあるようなのでそちらも読んでみたいです。