【重要物流道路】国道55号
国道55号は、徳島県徳島市から高知県室戸市を経由し高知市までを結ぶ全長約210kmの道路で、高知市の一部を除き、重要物流道路に指定されています。
徳島県海部郡美波町には千羽海崖という景勝地があります。日和佐港から南西に続くほぼ垂直の断崖絶壁の海岸で、室戸阿南海岸国定公園特別保護地区に指定され、毎年1月には千羽海崖トレイルランニングレースも開催されています。また、徳島県海部郡海陽町と高知県安芸郡東洋町では、阿佐海岸鉄道により線路と道路を両方走ることができる世界初の乗り物「DMV(Dual Mode Vehicle)」が2021年から運行されています。阿波海南駅と甲浦駅ではバスモードと鉄道モードのモードチェンジが行われ、阿波海南駅ではモードチェンジの様子を身近で見ることができ、観光にもってこいの地域です。
高知県室戸市まで南下すると、室戸岬があります。室戸岬は、過去に発生した南海トラフの巨大地震に伴う地殻変動(隆起)により、周辺は階段状の地形(海成段丘)が形成されています。南海トラフの巨大地震については、気象庁が2024年11月8日に発表した南海トラフ地震関連情報によると、30年以内に発生する確率が70~80%とされ、防災対策が強く求められています。
国道55号は徳島県および高知県南部の太平洋沿いの市や町を結ぶ主要幹線道路ですが、南海トラフ巨大地震による津波などで寸断されるリスクが高い道路です。四国では大規模災害に関する備えと地域経済の活性化を目指し、「四国8の字ネットワーク」という全長約800kmにもなる高規格道路ネットワークの整備を進めています。しかし、太平洋側エリア(徳島県や高知県)の整備率は60~70%(令和6年4月現在)と他県と比べて遅れており、時間短縮や災害時の迂回路として整備が急がれています。
本稿は株式会社一五不動産情報サービスが運営する、開発が相次ぐ賃貸物流施設に関する情報を集約したウェブサイト「一五蔵」のメールマガジンで投稿されたコラムです。
一五蔵
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