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メルちゃんが教えてくれていた現場で働くことの価値

ピューロランドでのショー、Wishme MellのChance for youがもうすぐ終わる。
このショーは、始まったときから見ていたので、ずいぶん感慨深い。
5年くらいやったと思う。それなりに長い方のショーだったと思う。
CFYには様々な教訓が含まれている。それぞれ見た人が汲み取ってもらったらよい。

このショーに私は、ひとつの重要なメッセージを汲み取っていた。
それは、何だったかというと、現場で額に汗して働くことの大切さだったと思う。

フェアリーランドに移ってからの写真撮影タイムでは、キラキラアイドル衣装にチェンジしていて、表に出てこなくなったが、舞台に登場してしばらく、メルちゃんは赤いカバンを肩から掛け、「ルッツから引き継いだ郵便配達も頑張っちゃう」と毎回言っている。
つまり、メルちゃんの本業は郵便配達屋さんなのだ。

郵便配達業は、現場での労働、つまり現業だ。つまり、額に汗して働く職業のひとつである。
世の中の風潮として、現業はあまり好まれない。現業で働く人々への尊敬がない人が増えた気がする。
しかし、みんながキラキラした目立つ仕事をしていても、世の中、成り立たないし、世の中がうまく成り立つためには、額に汗して働く人たちを尊重する態度を、多くの人がもつ必要がある。今はそれが、崩れてきた時代になった。どちらかと言えば、虚業の方が憧れられ、もてはやされることが多い。現場で働く人たちに横柄に振る舞う人が増えた、残念な時代である。

メルちゃんのように「かわいい」という無形の資産を持っていると、それを元手にして、それなりに稼げて食えてしまう時代でもある。それは、お金の稼ぎ方として、悪いことではない。しかし、それを敢えてしないで、郵便配達という現業を頑張っていることにこそ、メルちゃんの魅力があったように思う。額に汗をして働いている姿にこそ、励まされるものがあったと私は思っている。

先日、ピューロランドのショップで見つけた、最近発売のメルちゃんを見て、少し寂しく思った。
それは、トレードマークの赤いカバンをしていなかったことだ。メルちゃんは、郵便配達をやめてしまうのだろうか。


しかし、CFYでメルちゃんが歌っている「最初の一歩、踏み出してみよう」というのは、現場にとりあず飛び込んで働いてみようよ、という具体的なメッセージなのではないかと思った。そうした下積みを重ねて5年すれば、現場を一応卒業して、管理職なり、人に何かを伝える仕事なり、また別の仕事のステージなるということなのかもしれない。メルちゃんのメッセージは、そのように理解できるのではないか。赤いカバンを外して、別の仕事の割合が増えても、基盤になっているのは郵便配達の現場での経験なのだと思う。現場の心を忘れないで、これからもいろんなことにチャレンジしていってほしいと願っている。

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