「地域活性化がしたい!」ってどういうことなんだろ
もうしばらく前だけど、「地域活性化に興味がある人募集」というつぶやきを見た。それに対して「自分興味あります!」というレスをしている人もいた。
この会話はどういうことだろう。つぶやいた人は地域活性化の何に興味がある人とつながりたいのか?さらにこのつぶやきに対して手を挙げた人も、何に対して興味があるのか?という疑問を持った。
地域活性化って、外からきた人が起業したり、イベントやったりして盛り上げるってことではなくて、地域側にとっては毎日の生活でしかない。「活性化したい」対象となる地域では、それぞれの役割を全うしながら、人が毎日生活を営んでいるわけで。
移住後の成功事例として取り上げられるような事例は、どれもとてもかっこよくて、すごいなぁと思う。でもそれって、その人が地域になじもうと努力したことの現れでもあると思っている。いろんなしがらみとか、葛藤とか、苦労を乗り越えて、いや、もしかしたら乗り越えてないのかもしれないけど、いろんなものを抱えながら毎日の暮らしをしているっていうのは、忘れちゃいけないと思う。紹介される成功事例みたいに、「地域にいけば自分の望む人生が送れるかも!」と思う人はもちろんいるだろうけど、キラキラしたことばかりでは決してないし、歓迎する人ばかりでもないかもしれない。突然やってきた人に「自分はこの町を活性化したいんです!」って言われても、地元としては戸惑ってしまうだろう。
とはいえ、こうした「成功事例」発信の背景には、地域側が移住して何かやってくれる人=「起爆剤的な人材」を求めがちなことも関係していると思う。地域が元気になるための主体は、あくまでの地域側になくてはいけないのに、外にばかり求めていてはいつまでたっても地域は元気にならない。
自分の暮らす地域でなにかやりたい想いを持つ人と、その地域のために力になりたい人が一緒になって、実際に行動に移せたら、少しずつ地域は変わってくる。
「地域活性化に興味がある」という人には、関心のある地域に実際に足を運んで、地域の人と一緒に話してみてほしい。この人たちの力になりたい!一緒になにかやりたい!と思えたら、そこからきっと、自分ができる「地域活性化」が見えてくると思うから。