宝塚歌劇ファン歴20年の私が思う宝塚の魅力
高校1年生のとき私はひとりの男性(男役)に心を撃ち抜かれた
私の高校の修学旅行の定番コースの一つに
宝塚歌劇観劇があった
それまで宝塚歌劇の存在は衛生放送でたまにやっているな、くらいの認識だった
クラス内で観劇席を決める時、より前の席に行きたい生徒がいる中、私は興味がなかったので率先して一番後ろの席になった
(今更ながらに後悔)
雪組公演 演目「我が愛は山の彼方に」
トップスターは稔幸さん
演劇の内容が難しくついていけなかったし、顔の区別がつかなくなり、つまらなかったので、正直眠いなぁと思っていた
後半はレビュー(歌と踊り)だった
演劇とは対象的に派手できらびやかな衣装、
楽しい音楽にダンス…
いつのまにか眠気はどっかにいって
見入っていた
そして
トップスターが歌い終わりの決め台詞で
「元気だな修学旅行生!」
と言った時(ウインクつき)
観客席にいた女生徒達からは「キャー」と
悲鳴にも似た歓喜の声が漏れた
その時、私ももれなく心を撃ち抜かれた一人だった
嬉しさと恥ずかしさとでずっとドキドキして胸が熱くなった
ずっとあの決め台詞と決め顔が忘れられない
(これが恋愛感情というものなのか)
(違うか)
間もなくして宝塚歌劇マニアの友達が数人できた(類友ってやつ)
ビデオを貸してもらい、同じ公演を何度も日夜見続けて、テレビから流れる歌をテープに録音して覚えるまで聴いた
(時代よ)
新聞のテレビ欄を毎朝チェックし、衛生放送で宝塚歌劇があったら、即録画予約
(わけわからんコードを入力してめんどうな録画予約もできるようになった)
ひとりカラオケでは宝塚歌劇の歌を歌い、
宝塚歌劇ファンが集う怪しげな喫茶店に通ったりした
主題歌のピアノの楽譜を買って練習して悦にひたり
月刊誌の「歌劇」や「宝塚GRAPH」、好きな組の写真集はもれなく買って読み込んだ
舞台上のタカラジェンヌと素顔のタカラジェンヌ両方の魅力を知れる
最初は顔の区別がつかなかったのに、
名前も言えるようになる…すごい進歩だ
(ポケモンの名前を言える小学生みたい)
雑誌の付録はスターの顔や全身の写真シールだった
それを使って生物で習ったホルモンの一覧表に顔写真を当てはめてオリジナルの参考書を作ったりした
誰々がバソプレシンとか
(手が込みすぎて1ページで終わる)
このようにのめり込みすぎて成績が落ちることを危惧した父親から、今度成績落ちたら宝塚のビデオ全部捨てるぞと脅されるほど、当時の私は狂っていた、と思われる
いや、熱狂とはこのことだろう
私はひとりの男役スターに目をつけた
この人は絶対将来トップスターになる!
最後まで見届ける!
(ヅカファンにとって推しの存在は重要)
大学生になると、
その推しスターが出る公演中心に福岡まで高速バスで通い、毎年観に行った
韓国留学時、韓国で初めての宝塚歌劇ベルばら公演にも行った(観客席に扇千景さんも来ていた)
舞台上で踊るスターたちの衣装のスパンコールがキラキラしていたのが忘れられない
テレビだと感じられない生のキラキラだった
宝塚歌劇に関連した会社に就職したいと思い阪急電鉄の求人を調べたりした
社会人になるとき
人事から東京勤務と伝えられ、
宝塚歌劇いつでも観れるじゃん
ラッキー!とまず思ったほどだ
社会人になり、私の推しスターは
立派にトップスターに登りつめた
よしよし、大丈夫、あなたならなれると思ってたよ
と謎の育て親目線
トップスターの最終公演は2回見に行けた
(同じ公演を2回見るのは初だった)
トップスターが退団したらどうなるのか?
大丈夫、2番手のスターがすでに舞台上で輝き始め私の心をつかみ始めている
私は2番手のスターを推し、またトップスターになっていくのを見届けた
会社の後輩のいとこが宝塚娘役スターだと知って、宝塚熱が再燃!
娘役スターの推しは初めてだ
家族のつてで、チケットが取得しやすい状況になったのだ
しばらくしてその子が娘役トップスターになった
さらに、観る機会が増えた
お茶会にも参加し、近くでトップスターを見られるドキドキワクワク、生で聞ける歌に感動…足きれいだなぁとか笑顔がすてきだなぁとか(デレデレ)
ちなみに彼氏ができたら宝塚にハマらなくなると聞いたことがあったが私は当てはまらなかった
完全に別物だから
さてここで、私はなぜここまでハマったのか宝塚歌劇の魅力を分析する
(あくまで個人的な意見です)
①タカラジェンヌの努力が私の活力
私は演劇よりも踊って歌っているレビューが好き
演劇は小難しい歴史の話があり、背景を知らないと没入できないので苦手
(単に理解力がないだけ)
(ストーリーについていけない)
(カタカナの名前覚えられない)
その点レビューは歌と踊り中心
見たままの世界だから色々考えなくていい
一人ひとりがこの日のために毎日がんばって練習したんだ、すごいなぁと尊敬する
そして私もがんばろう(何かしらを)と明日への活力をもらう
②推しスターがトップスターまでいく成長を見届ける育て親目線
よくここまで辞めずにがんばれましたね!
私の見る目は間違ってなかったー!
まるで自分が育てたような一方的な親の感情
③キラキラしているものが好き
衣装のスパンコール
天井のミラーボール
タカラジェンヌたちの笑顔😃
キラキラしてきれいなものに惹かれる
④男役スターがかっこいい
セクシーさ、かわいげ、一途さ、包容力、ダンスのキレ、足長い…
あわせもつ人現実にいますか
(探せてないだけ?)
⑤中毒性
なんと言っても魅力的な世界は脳に快感をもたらす
また観たくなるの繰り返し
⑥舞台への憧れ
私も歌って踊れて容姿端麗であれば
(それだけじゃないと思うが)
宝塚の舞台に立てたかもしれない
高校3年生のとき、父親がそんなに好きなら宝塚歌劇入ればと冗談でも言ってくれたことは
私にすこしばかりの夢を見させてもらった
舞台で活躍する自分の姿を妄想…
ざっとあげた6つの魅力以外にもいろいろ出てきそうだが、このくらいにしておきます
今はテレビでたまにやっているものを録画して一緒に踊ったりするだけだ
(踊り狂う母を見て息子はキョトンとしている)
あの頃のように熱狂してハマっていないが
引き続き宝塚歌劇は好きだ
いつしか宝塚歌劇のスター達ははみんな年下になってしまった…
(もうアラフォーだしな!)
しかし、推しという存在がいることは
日々の活力のために必要ではないかと
思っている
宝塚スターに推しができるのかは分からない
推しが欲しい
今、私は何かしらの活力を欲しているらしい
自然と出会える未来の推しを期待しながら暮らす今日この頃だ
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