困惑 TENET
週末にクリストファー・ノーランのTenetを観に行った。
最近ノーラン監督の映画を立て続けに観たこともあり、
どこにも行けず、娯楽の少ない今、奮発して4dxのチケット購入。
スターウォーズの新作公開並みのテンションで映画館へ向かった。
4dxでの鑑賞は初めてで、ドラゴンボールの映画を4dxで観に行きたいと
友人を誘って断られてから、その機会がなかった。
映画は楽しみだったが、難解なことでも知られるノーラン作品。
正直、理解できるのかという不安も抱いていた。
4dxの席は豪華で水が飛び出したりするので、目の前にはその装置がある。
そのため、画面の下の方が見えず、小柄な友人と私は、
この年になって幼児用のクッションをひいて鑑賞。
最近観たインセプションでは、夢の中の夢の中の夢という
マトリョーシカ状態で何が現実か分からなくなり、
インターステラーでは、宇宙理論の中で迷子になった。
映画は、オペラハウスでのテロ事件の場面から始まる。
少しでも情報を逃すまいと集中するも、殴り合いのシーンでは、
4dxの効果で肩叩きのように自らも殴られ、集中できない。
かつ、幼児用のクッションのせいでお尻が痛くなり、
さらに集中できなくなってくる。
また、幼児用のクッションで座高が高くなったため、
小柄な友人は足が地面につかず、宙ぶらりん状態。
4dx効果で椅子が揺れるたび、視界には揺れる友人の足が見え、
笑いを堪え、さらに集中できない。
冒頭の手首を縛られ、椅子に座るシーンでは、
おっと、「キックバックですか!」と思いきや、
船の中の筋トレ場面に転換。
大好きなインドが出てきたと思えば、ロンドンにとび、
さらにオスロ、エストニア、シベリアへと目まぐるしく場面が転換していく。
展開の速さに脳が必死についていき、途中からは展開の速さに加え、
時間が逆光し、映像も巻き戻しのような斬新なものになる。
気付いたら、理解が追いつかず、ここはどこ、私は誰状態。
ミッションのために、目的地に向かったものの、
そこで新たなミッションが見つかり、次なる目的地に。
圧巻の映像で、エンディングを迎えたものの、
頭の上には無限のはてなマーク。
友人と混乱を整理しようとするも、さらなる混乱に巻き込まれる。
その様子は、数学のテスト勉強をしようとするも、
何が分からないかも分からない状態。
ストーリを追うことすらできていないことに、ただただ唖然。
劇中に考えすぎるな、感じろとブルースリー並みのセリフを真に受け鑑賞したが、
こんなに置いてきぼりを喰らった映画は初めてかもしれない。
「起きてしまったことは変えられない。」
それでも何もしないではいられない。
つまりは、二度目のTENET鑑賞へ突入するのだろうか。
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