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ジョン・F・ドノヴァンの死と生 2020.6.24

映画は手紙について口論する親子、
そしてある俳優の突然の死を伝えるシーンから始まる。 

少年はその俳優ジョンと文通をしていた。
それから10年後、その俳優との文通について本を出版した
当時少年だったルパート。
インタビューで過去のことを振り返る。

そこから、少年と俳優のこと、
二人のやりとりについて明らかになる。

俳優のジョンは順風満帆に見えたが、
トラブルが起きないように自分を押し隠していた。

一方の少年は、学校ではいじめられているが、
ジョンの出ているテレビを見るのが好きで、
大興奮でテレビを見つめるシーンもある。

父親がいず、母親と二人暮らし。
ジョンが唯一ルパートにとっての憧れの人でもあり、話し相手。
このルパートの文章が素晴らしく、母親への手紙には泣いてしまった。
ルパートの担任の先生が優しく、そしてルパートのことを理解していて、
こんな先生がいたら嬉しいなと思った。

ルパートがジョンと文通していることをクラスで発表し、
手紙を見せるよう言われ、手紙を見せようとすると
クラスメートに奪われてしまったシーンは見ている方もとても歯痒い。

その手紙を取り返しにクラスメートの部屋に侵入したところ、
警察に捕まり、文通のことがバレてしまい、スキャンダルに。

テレビで少年と文通をしていることを聞かれ、否定するジョナサン。
それを見つめ、無言で涙を流すルパート。せつなすぎる。
唯一頼りにしていたものがなくなり、壁のポスターを破るルパート。
少年役のJacob Tremblayの演技が素晴らしい。
映画館で見ると、彼の肌の質感までわかるから、
大画面ってすごいなと今更驚いたりもした。

最後の最後でルパートがジョナサンに会えなかったのも残念。

自分を偽らないこと、自分を愛する大事さを語りかけてくれる。

最後のシーンからルパートは、自分に正直に生きている様子が窺え、
少し救われた。

相変わらず、子役のJacob Tremblayの演技が素晴らしかった。

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