ネット世論操作の定番本

某出版社からネット世論操作の定番本を書いてみませんか? というお話をいただきました。これまでいろんなところに書き散らかしてきたものを体系的にまとめる感じで、以前出版した『フェイクニュース 新しい戦略的戦争兵器』の続きになります。
*本についてチャート化して考えた記事をこちらに投稿しました。

既刊だと、ニュースにフォーカスして体系的に論じた藤代先生の『フェイクニュースの生態系』があり、サイバー戦にフォーカスしたものでは伊東さんの『サイバー戦争論』があります。計算社会学からの視点で解き明かしたのは笹原先生の『フェイクニュースを科学する: 拡散するデマ、陰謀論、プロパガンダのしくみ』です。
ただ、私が書いているのはどれとも関係しているのだけど、どれともカバーしている範囲が異なっている。というか私と似たようなことを追いかけているの人はあまりいない気がしています。

今回は民主主義の衰退などより広範なテーマを扱ってみたいと思いますが、政治学は全く専門外なので政治学とは異なるアプローチを取ることになると思います。基本的にはサイバーセキュリティの延長線上で考えてみたいと思います。

盛り込むことをメモして試行錯誤しています。関心のある方はよかったら、盛り込んでほしい内容やここを大きく扱ってほしいというコメントをください。ツイッター(@K_Ichida)にリプやDMしていただいてもかまいません。

●ネット世論操作について
・ネット世論操作の定義
・生態系として俯瞰
・フェイクニュース、disinformation campaign、influence operationsに関する説明
・超限戦、ハイブリッド戦の紹介
・非国家セクター(民間企業、サイバー犯罪者、NPO、プロキシなど)
・産業としてのネット世論操作産業
・国内向けと国外向け
・ネット世論操作大国 ロシア、中国、イラン、アメリカの実態
・各国の事例紹介

●SNSプラットフォーム
・フェイスブック、グーグルが支援して拡大した陰謀論市場
・ファクトチェックの実態と課題
・リテラシーの実態と課題
・地政学上のアクターとなったSNSプラットフォーム

●ネット世論操作の手法

●フェイスブック
・フェイスブック内部告発スキャンダル
・フェイスブックの影響工作レポート
・フェイスブックのFree Basics
・事業展開から見る全体像

●ビッグデータの問題点

●パンデミック

●民主主義
・民主主義の実態
・衰退する民主主義とその原因
・世界の主流となった選挙独裁制
・選挙民主制から選挙独裁制への移行プロセス

●その他
・監視資本主義の話
・Atlas of AIな話
・ネット世論操作の歴史?

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