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ISDが暴いたChatGPT利用キャンペーン「雑だったから検知できた」
Institute for Strategic Dialogue(ISD)は2023年12月5日、ChatGPTを利用したデジタル影響工作キャンペーンの調査レポート「“Hey, fellow humans!”: What can a ChatGPT campaign targeting pro-Ukraine Americans tell us about the future of generative AI and disinformation?」を公開した(https://www.isdglobal.org/digital_dispatches/hey-fellow-humans-what-can-a-chatgpt-campaign-targeting-pro-ukraine-americans-tell-us-about-the-future-of-generative-ai-and-disinformation/)。
レポートではロシアの野党政治家アレクセイ・ナワリヌイとその団体に対する欧米の支持を弱体化させる試みと結論している。個別の内容は下記。
・アレクセイ・ナワリヌイが裏でロシア政府とつながっており、ウクライナ侵攻を支持しているというナラティブを拡散していた。また、話題のニュース(ハマスとイスラエルの紛争など)を取り入れていた。
・英語が中心であり、テキサス、カリフォルニア、ルイジアナ在住のアメリカ人をよそおったアメリカ人もいた。
・英語は不自然な箇所があり、主体は英語が母国語ではない可能性が高い。
・ほとんどの投稿はモスクワとサンクトペテルブルクの一般的な就業時間と一致していた。
・特定の主体に結びつくものは見つけられなかった。
そして、最後にこのキャンペーンを検知できたのは「雑」だったためとし、緻密に実施された未発見のキャンペーンが他にある可能性を示唆している。
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