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沖縄認知戦から逆算した台湾併合の時期は2027年から2028年

本稿は「台湾併合のための沖縄認知戦が本格化してきているという話」のおまけです。

偽・誤情報、デジタル影響工作、認知戦は、より大きな計画の一部であることが多い。特に中国の認知戦は、「軍事的優位を政治的勝利に結びつける」ことが目標である以上、軍事を含めた大きな戦略の一部の可能性が高い

軍事行動は認知形成の重要な基盤である。認知戦は軍事行動と連携し、支え合う必要がある。軍事行動なしに認知戦のみでの勝利はない。

くわしくは、こちらを参照https://note.com/ichi_twnovel/n/n1cfd32acb0f3

ここでいう軍事行動には示威行動なども含まれると考えられる。この考え方に乗っ取れば、中国は軍事的示威行動を行い、軍事侵攻の可能性をちらつかせることで認知戦に勝つことを狙っている。これはSoWC COA(short-of-war coercion course of action)と呼ばれる手法である。
2024年5月に公開された「From Coercion to Capitulation」ではSoWC COAを中心にした中国のシナリオが分析されている。2024年からのタイムラインが描かれており、その中で沖縄での抗議活動が顕著になるのは2026年となっている。

先だって書いた記事では沖縄に関する先住民問題や独立問題などを取り上げた。いずれも日本政府や米国政府からの邪魔が入ることはほとんどなく(文書立て文句言うだけはのぞく)、進行しているが、大きな盛り上がりを見せるにはいたっていない。中国の狙いは沖縄を親中にすることでも、沖縄県民に独立支持派を増やすことでもない。国連勧告をてこに国際世論で、日本政府に先住民の権利を守ることを強制することと、台湾と沖縄の人々に不安を与え、日本政府と米軍への失望を与えることなのだ。先住民問題と独立の動きはこの3つ(先住民権利、台湾不安、沖縄不安)すべてに効果があり、軍事行動を間接的に制約することで台湾と沖縄の不安と失望を大きくできる。これらに伴って対中強硬派と和平派の分断と対立も激化し、日本の分断が広がる効果もある。
不安と失望を大きくするためには、中国の軍事的示威行動に日本や米軍が効果的に対処できなかったり、米軍基地での問題の発生(事故、不祥事など)、米軍基地への立ち入りを含む国連の調査団の実態調査実施といった搦め手もありそうだ。
これらの作戦のほとんどの標的は、沖縄以外の日本政府と国民および米国であるため、沖縄とそれ以外の日本国民の間の認識のギャップも広がる。多数の日本国民は国連勧告や国際世論の盛り上がりを見せられて、沖縄県民も賛同しているという錯覚を持つ可能性が高い。
こうした一連の作戦を実行する時間は1年以上必要と想定されるので、「From Coercion to Capitulation」の2026年という時期とほぼ一致する。

「From Coercion to Capitulation」では遅くとも2028年までに事実上の併合(形式上は和平協定)が完了するとしている。沖縄認知戦がピークを迎えるのが2026年とした場合、米軍基地を機能不全にする効果はせいぜい1年から2年と考えられるため、2027年から2028年の間となる。

「From Coercion to Capitulation」はかなり具体的な作戦について論じており、参考になる。日本が「核兵器開発に着手した」という偽情報の可能性も指摘されている。台湾併合作戦の後半になり、中国が軍事的示威行為の一環として核兵器使用の可能性に言及した後で、日本政府が核兵器を開発し、沖縄に配備するなどと発言したら台湾と沖縄の不安は頂点に達するだろう。
日本では「From Coercion to Capitulation」みたいな議論をしているのかな?
日本の某機関が、沖縄独立について調査したものの、沖縄県民にはその気がないという明後日な報告をしたという噂も聞いた。大丈夫なのかな?

関連記事
中国の認知戦の動向に関するメモ、
https://note.com/ichi_twnovel/n/n1cfd32acb0f3
中国の情報戦の新手法 フロンティア・インフルエンサー、辺境インフルエンサー ASPIレポートより、
https://note.com/ichi_twnovel/n/n305b9237a4f5
昨年に比べ体系的整理の進んだ大西洋評議会の中国言論戦略分析レポート、
https://note.com/ichi_twnovel/n/n261282ba7ce9
中国国家安全部(MSS)のSonarX、
https://note.com/ichi_twnovel/n/n3e1b7203af3e
「From Coercion to Capitulation」が描く非軍事手段による台湾併合シナリオ
https://note.com/ichi_twnovel/n/n72995d4e05b8

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出典

抖音上,中國對日本的「沖繩認知戰主旋律」:該回歸的不只台灣?
https://www.twreporter.org/a/taiwanyuji-china-cognitive-warfare-forward-okinawa-japan

China is winning online allies in Okinawa’s independence movement
https://www.axios.com/2023/12/20/rob-kajiwara-okinawa-japan-china-independence

Okinawa Is in the Crosshairs of China’s Ambitions
Okinawans continue to pay the price for being caught between great powers.
https://foreignpolicy.com/2023/04/07/okinawa-japan-china-us-bases-soft-power/

The Japanese Island of Okinawa Is Caught in the Middle of U.S.-China Tensions
https://pulitzercenter.org/stories/japanese-island-okinawa-caught-middle-us-china-tensions

Is Beijing about to ‘play the Ryukyu card’ over Tokyo’s stand on Taiwan?
https://www.scmp.com/news/china/diplomacy/article/3278832/beijing-about-play-ryukyu-card-over-tokyos-stand-taiwan

China’s Okinawa Policy Attracts Attention
https://thediplomat.com/2023/07/chinas-okinawa-policy-attracts-attention/

「琉球独立」あおる?◇中国で強まる日本の領有権懐疑論【中国ウオッチ】
https://www.jiji.com/jc/v8?id=2024-04-12-china-watch

「誤った発信撤回を」 仲村氏、国連での活動報告 沖縄先住民族
https://news.yahoo.co.jp/articles/b9d43720b3fdccdb0f31bad8d12bf0f6b26dcc45


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