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学術研究の不正行為 25,710件をマッピングしたら、電気・コンピュータサイエンスで次は臨床・ライフサイエンスだったという論文
「Science map of academic misconduct」( https://doi.org/10.1016/j.xinn.2024.100593 )は2000年から2023年の間に撤回された論文31,003件の中の25,710件の不正行為による撤回(academic misconduct retraction=AMR)を分析した論文である。
●概要
全体ではAMRの率は低く1万件に6.8の割合だった。しかし、研究分野による偏りが大きく、電気・コンピュータサイエンスで(Electrical Engineering, Electronics, and Computer Science 、EE & Comp Sci)はもっとも割合が高く物理学(Physics.)の10倍の17.4となっている。臨床・ライフサイエンス(Clinical and Life Sciences 、Clin & Life Sci)はもっともAMRが多く、AMR率は8.9だった。
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ブレイクダウンしたトピック326のうち、110はAMR率が高く不正行為が深刻な状態になっていることを示唆している。その半数近くを占める59は臨床・ライフサイエンスで中でもmlncRNA(Micro and Long Noncoding RNA)のAMR率は20.8とずば抜けて高い。
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さらにそれぞれの学術分野の中をブレイクダウンして、AMR率の高いトピック10を抽出し、その理由をグラフ化した。
Paper Milとは論文を不正に量産する個人や業者を利用して作られた論文。AIGCはAIによって生成された論文である。Traditionalとは昔ながらの剽窃などのことを指す。
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以前から論文には不正があったが、近年はPaper MilやAIの利用でシステマティックで手軽な不正が可能となっており、AMRは増加している。
●感想
AMRが急増しているってことは学術研究成果の信頼性がどんどん下がっているということであり、科学に対する不信を募らせる原因になる。さらに陰謀論のかっこうのネタになりそう。
たとえばこの論文は陰謀論者の切り札にも使える。
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