森健太郎「社長のための資産形成戦略 誰も教えてくれなかった社長のお金の思考法」
・本書は、税理士として20年にわたり、起業家支援を中心に中小企業の財務をサポートしている著者が、人生100年時代に社長がやるべき資産形成の方法について紹介した1冊
・資産運用に成功する社長と失敗する社長を分けるものは、「節税や投資、相続の基本知識を身につけて、専門家の力を上手に使う」か否かななる。
・資産運用に成功する社長は、効率的な資産運用の方法を知っている。それは、"放し飼い"で資産を運用すること。自身でその都度投資の判断をするのではなく、専門家の力を借りて効率的に資産を増やしている。
・反対に、資産運用に失敗する社長は、知人から得た不確かな情報だけを参考にして、専門家の意見をほとんど活用しない。自分の判断だけで資金を動かしているので、プロがひしめく投資の世界では敗者となってしまうのだ。
・本書では「パーソナルファイナンス」という考え方を紹介している。ファイナンスとは、お金を調達するだけでなく、「調達したお金をどのように使うか」という運用面(資産運用)までカバーする包括的な財務戦略を意味する。
・ファイナンスは、経済の3主体である「企業部門」「政府部門」「家計部門」ごとに分類されており、
①企業財務を学ぶコーポレートファイナンス(企業価値の最大化)
②国家財政を学ぶパブリックファイナンス(公共・福祉の最適化)
③家計の資産管理を学ぶパーソナルファイナンス(個人の幸福の最大化)
がある。
・個人の人生を国家や企業が手厚くサポートしてくれる時代はすでに終わり、今後日本社会を取り巻く環境は一層厳しくなることが予想される。そんな厳しい時代という認識を持っても、やはり個人としては充実した豊かな人生を実現していきたいもの。その鍵になる知識が「パーソナルファイナンス」である。
・パーソナルファイナンスの本質は「自分の人生のコストを、自分が保有する人的資産と金融資産でカバーする資金繰り戦略」ということになる。ここでポイントとなるのは、
①金融資産
②人的資産
③人生のコスト
という3つの要素である。
・②の「人的資産」は「稼ぐ能力」と「稼ぐ時間」の掛け合わせによって決まる。能力は学習などにより高めることが可能だが、時間は確実に減っていく。若い人には長い労働時間が減っているので、誰でも豊かな人的資産を持っていると言える。しかし、年齢を重ねるに従って働ける時間は減り、人的資産は徐々に目減りしていくので、その点には注意すること。
※①と③の詳細は本書をご覧ください。
・人的資産が尽きた老後になったときら十分な金融資産がないと、収入として当てにできるのは公的年金だけになる。しかし、年金収入だけでは生活費さえ足りないのが事実。社会福祉頼りでは、豊かな老後はおろから最低限の生活さえ難しいのだ。
・人生を送るうえで基本的な戦略は、「人的資源」の減少を意識しながら、人生の貴重な時間を使って「金融資産」を蓄えていくこと。
※その方法の詳細(具体的な事例など)については本書をご覧ください。
・本書では、「社長が人生で陥る3つの落とし穴」「ガムシャラ期・成熟期・リタイア期の資産形成」という章で構成されており、「豊かな社長人生を送るためにどうすればよいか」「リスクの高い投資ではなく、預金1000万円を目指す」「やってはいけない節税方法」「攻めの節税と守りの節税」「社長が投資すべき理由」「社長がやってはいけない投資」「銀行の言いなりはNG」「相続税対策の考え方」など、悲しい人生を送らないための上手な資産運用方法について紹介した内容となっている。
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