見出し画像

有山徹、田中研之輔(監修) 「今のまま働き続けていいのか一度でも悩んだことがある人のための新しいキャリアの見つけ方 自律の時代を生きるプロティアン・キャリア戦略」

・本書は、大手総合商社、大手電機メーカー等へのキャリア開発視点での組織開発支援などの研修や面談を通じて多くの個人に「現代版プロティアン・キャリア」を伝えている著者が、変化を前提とした「未来志向」のキャリア論であり、これからの生き方そのものである「プロティアン・キャリア」ならびに、自分のやりたいこと、自分のタイプや価値観を確かめる方法などについて紹介した1冊。

・現代はVUCA(ブーカ)の時代と言われており、これは、「変動性」「不確実性」「複雑性」「曖昧性」の英語の頭文字を取った造語で、社会やビジネスにとって未来の予測が難しくなっている状況のことを意味する。
・終身雇用が前提のキャリアにおいては、会社の上司や先輩を見ていれば、将来の姿を容易に想像できた。しかし、VUCAの時代には、そうした画一的なキャリアがなくなり、いわゆるロールモデルがないという「モデルロス症候群」に陥っている人が多いよう。
・キャリアとは本来、自分で築いていくもの。あなた自身のキャリア主導権は、あなた自身が握っていなくてはいけないのだ。

・「プロティアン・キャリア」は、キャリアのレールを自分で敷き、そこを自分で走っていく最先端のキャリアの考え方。このキャリアのポイントは、
①未来志向
②変幻自在
③心理的成功
の3点である。
・「未来志向」では、これからの人生を送っていくプロセスに目を向けていく。
・「変幻自在」では、「キャリアは一本道でなくてもいい」という考えである。
・「心理的成功」は、自分が幸福だと思う状態を明確にし、それを目指すプロセスのなかにも幸せを見出して、幸福感を感じながら生きる、ということである。
※①〜③の詳細は本書をご覧ください。

・「プロティアン・キャリア」は、「アイデンティティ(自分らしさ)」と「アダプタビリティ(適応性)」を大事にしている。
・アダプタビリティとは、「社会(市場)に対してどのように対応していくか」ということである。
※アダプタビリティ、アイデンティティの詳細については本書をご覧ください。

・変化の時代のキャリア戦略は、主観だけに留まらず客観的に自分を見ることがとても重要になってくる。そのために、フレームワークなども使いながら未来を可視化し、自分のことを言語化して戦略を考えていく。その戦略をもとに、未来に向けた行動を実践していくのだ。
・「やりがい」は、「やりたいこと」と「やるべきこと」がイコールになることで、最大化される。現代は100年時代、リモートワークも当たり前になったいま、働く・生きるの境界線が曖昧となった。働く時間も長くなるなかでやりがいをもって働くことこそ、ライフワークインテグレーション(自分らしく楽しみやりがいを感じながら生きる)なのだ。
※やりがいの見つけ方等については本書をお読みください。

・本書では、「予測不能な時代のキャリア形成とは?」という序章から始まり、「あなたの未来を創る「プロティアン・キャリア戦略」」「自分のタイプ・価値観を確かめる方法」「自分の武器・価値を見える化する「キャリア資本」の考え方」「社会の現状分析 未来に対する洞察」「キャリア戦略を練る」「個人のキャリア自律は組織も強くする」「キャリア資本の蓄積と戦略のブラッシュアップ」という章で構成されており、「キャリアに対する3つの呪縛」「やりたいことがないときの2つのヒント」「5つのプロティアン・キャリア資本」「変化の時代のあるべき組織の形とは」など、自分の新たなキャリアを見つけるきっかけとなるかもしれない内容となっている。また、巻末には、著者が主宰する塾の受講生の実例ならびに、「プロティアン」を提唱する大学教授と1級キャリアコンサルティング技能士の2名によるプロティアン・キャリアの実践においての対談が収録されている。

#瞬読アウトプット #1分書評 #アスコム #キャリア #転職 #就職 #副業 #複業 #フリーランス

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?