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前田典子「マンガ コーチング実践ものがたり 銀行員のための元気な職場の作り方」

・本書は、人材育成コンサルタント、ワークライフコーチとして活動する著者が、銀行員として勤めた経験をもとに、近代銀行中野支店という架空の銀行で発生する様々な課題を、コーチングを活かしたコミュニケーションによって解決していく物語をマンガで紹介した1冊。

第1話 仕事を抱え込む新人「オープンな質問」で意思疎通を図ろう
・入行12年目の高知教子(以下、高知さん)は、近代銀行中野支店のテラーリーダーとして勤務することに。
・しかし、新人のテラーとの信頼関係の構築ができず、四苦八苦していたところに、コーチングをアドバイスする妖精(コーチングハニー)が登場し、「まずはオープンな質問(どこが大変?など)をしてみたら?」という提案をもらい、それを実践したところ、少しずつ関係性を深めていくことに。
・人を育てるためには、まず、「自分と相手は違う」という前提で、積極的にコミュニケーション「取ることが大切。
・信頼関係構築の時に心がけたいのは「傾聴」。第1話の中では、高知さんが後輩に「仕事には慣れた?」という問いかけから、後輩がどんな気持ちでいるのかを聴き出している。そして、うまくいっていない現状を責めるのではなく、頑張っている姿勢をきちんと認める(ほめる)ことによって、後輩の心を開いていく。
・その後、オープンな質問(どんなところが大変?・どうして処理に時間がかかるんだと思う?」などをして、ほめるときには「(私は)〜と思う」と、自分の意見を相手に伝える「Iメッセージ」を使い、押し付けがましくならないようている。
・後輩の育成は、信頼関係の構築を大切にしながら行うことが重要なのだ。

第11話 上位者へのコーチング 質問と承認で気付きを促そう
・ふたりの若手のテラーが自主参加の会社の勉強会を欠席したり、副支店長の送迎会を途中退出したりしたことに対して、上司は2人に対して腹を立てて注意をした。
・それを見ていた高知さんは、若手に自分の価値観を押し付けている上司に行動変容を促そうと、上司にいろいろと質問をしていき、そこから若手の気持ちを考えるようになる。
※どんな質問をしたかについての詳細は本書をご覧ください。
・若手である下位者が上位者である上司の欠点に気付き、それを提言したとしても受け入れられる可能性は低い。この時に活用できるのが「質問」と「承認」。上司の考え方を認めながら質問し、いろいろな視点で物事を考えてもらうのだ。
・役職の上下に関係なく、お互いを認め合うことは重要で、自分で考えさせて話をさせることには大きな効果がある。コーチングはどんな相手にも活用できるのだ。

・本書では、先に紹介したお話以外にも、「元気のない部下」「同じ間違いを繰り返す新人」「年長パート職員への指導」「目標管理面談の進め方」「コミュニケーション不足の職場」「盛り上がらないミーティング」など合計22の物語がマンガでわかりやすく紹介されており、その物語の終わりには、内容を深めていくための解説が書かれている。

物語の舞台は銀行ですが、どの職場にも当てはまる内容となっています。

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