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西田博明「20代までに知っておきたい世界とつながるゼロ円渡航術」

・本書は、ほとんどゼロ円で海外を渡航し、海外滞在41カ国をのべ4年続け、32カ国タダ旅をした著者が、普通な人たちもコツをつかみ、ゼロ円で海外に渡航する術と海外渡航の不安の対処法について紹介した1冊。

・海外へ行くハードルとして、
①お金がない
②成績や単位が心配
③キャリアや仕事はどうするの?
④友だちと関係が切れてしまうのでは?
⑤職場やゼミに迷惑をかけてしまうかも
⑥親に反対されている
が挙げられている。
・①のお金はあったら手っ取り早いが、自分のお金は必須ではない。お金を持っているところにつながるという方法もあるのだ。これは、「お金持ちに支援してもらう」というのではなく、プレゼンテーションしたり、役割を引き受けたりして、力を貸してもらうこともできる。その方が、観光旅行では味わえない特別な体験ができることも多い。
・著者も25歳で起業してから、家賃にも苦労するような状態が続いたが、それでも海外に行きたくて、内閣府のプログラムに参加したり、事務局やボランティアカウンセラーとして帯同したり(働くかわりに無料)、通訳をするかわりに割引してもらうなど、「ゼロ円」で海外に行く機会いろいろと見つけるなど、さまざまなチャンスを探してきた。31歳で全額寄付の奨学金をいただき、コスタリカの国連平和大学に修士留学させてもらったこともある。
※著者のようなチャンスの例ならびにチャンスの掴み方、海外へ行くハードル①〜⑥の詳細は本書をお読みください。

・海外に行くうえで気になる要素のひとつとして、語学がある。
・言語学習のポイントとして、「現地に暮らすのが究極のイマージョン」と著者は語る。さまざまな語学教育の中に、「イマージョン教育」というものがあり、これは、英語なら「英語」の授業で教えるだけではなく、社会も理科も体育も、英語でやってしまうという教育である。こうすることで、効率よく語学を習得でき、全般的な理解力の向上も期待できると言われている。
・イマージョン教育は基本的には幼稚園や小学校など子どもの教育で実施されることが多いが、大人にも同じ効果があると著者は考えている。
・語学を習得することは、その言語で働く神経回路を作り上げる作業てある。一説によると、英語を学んでいるときに、日本語の神経回路が両方使われてしまうと、なかなか英語の神経回路が発達しないよう。「どれだけ英語を使うか」と同じくらい「どれだけ日本語を使わないか」も大切。それならば、周りに日本人がいなくて、目に映る看板も、耳に入るざわめきも、おはようの挨拶も、現地の言葉漬けになったほうがいいということ。
※語学習得のさまざまな手段(恋愛・ホストファミリー・ひとり暮らし)、現地での日本人同士の付き合い方などの詳細は本書をご覧ください。

・本書では、「海外への「ハードル」は飛び越えなくてもいい!」「押さえておきたい「ゼロ円渡航」情報」「チャンスをつかむコツ」「いろいろな不安への対処法」「異文化理解と異文化適応」「海外を最高の体験にする」「終章」で構成されており、ゼロ円で海外を渡航する術ならびに、現地に行った時のさまざまな対処法(語学・治安・コミュニケーション・異文化の理解と適応など)について解説した内容となっている。また、著者の体験談のコラムや、海外に渡航した7人の日本人のインタビューも収録されている。

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