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針貝有佳「デンマーク人はなぜ4時に帰っても成果を出せるのか」

・本書は、2009年末にデンマーク移住後、13年以上にわたってテレビ・ラジオ・新聞・雑誌・ウェブ等からデンマークの現地情報を発信するデンマーク文化研究家の著者が、「世界一ゆるいけどすごい働き方」をするデンマークの実態を取材すると同時に、著者自身のライフスタイル改革(人体実験)も合わせて紹介された1冊。

・北欧のデンマークといえば、豊かで幸せそうなフワフワしたイメージがあると思うが、それはデンマークの一面に過ぎず、
◇国際競争力 1位(2022年〜2023年のランキングで、日本は2022年が34位、2023年は35位)
◇デジタル競争力 1位
◇今後5年間のビジネス環境 3位
とビジネスシーンにおいて、なかなかの存在感を持つ実績を持つ。
・デンマークでは、玩具レゴブロックで知られるレゴ社、風力発電機の設計・製造・販売で世界をリードするベスタス社など、千葉県よりも人口が少ない国ながら、グローバルな舞台で活躍するデンマーク発の企業は意外に多いのだ。
・デンマークが国際競争力が高い主な理由は、「状況変化に対する企業の迅速な対応力、モチベーションが高い社員、高度なDX化」である。
・また、デンマークがさまざまなランキングにおいてトップクラスで評価されているのは、「未来を見通す「先見の明」を持っているから」である。
・普段はのんびりしているデンマーク人だが、じつはさりげなく準備しているし、いざ変化が起こったときの機動力は半端ないのだ。
・変化し続ける環境を的確に把握し、自分たちが持っている知恵とリソースを最大限に使って、どんな状況でも前に進んでいこうとする、というのが「ビジネス先進国」を支えるデンマーク人の正体である。
※デンマーク人の生活(暮らし)の実態については、本書をお読みください。

・著者がデンマーク人にインタビューをしていて感じたことは、デンマーク人には「芯」があるということだ。
・大半の人が、どんな質問も「わからない」では終わらせず、きちんと言語化しようとする。
・自分にとって大切なものが何かをわかっている。大切なものを守るために、優先順位をハッキリつけて、優先順位の低いものはバッサリ切る。その切り方が潔く、カッコいいと著者は語る。
・デンマーク人の人びとは、「仕事の付き合い」はしない。フリータイムを大切にするデンマーク人は、同僚や部下を飲みに誘ったりしない。良かれと思って誘ったところで、あっさり断られるのがオチであるのだ。
(もちろん、業界によって例外はある)
・仕事は午後4時に終了で、その後はフリータイム。この認識が一般的だからこそ、午後4時以降は、きっかりとプライベートモードに切り替えられるのだ。
・自分にも上司にも同僚にも部下にも、仕事とは別の、大切なプライベートタイムがある。その認識を前提として、お互いの暮らしを守るためのマナーをわきまえているのだ。
※デンマーク人の時間の考え方についての詳細は、本書をお読みください。

・本書は、「なぜ今、北欧のデンマークが世界から注目されるのか?」「真の『ダイパ』」「生産性を生む『人間関係』」「国際競争力を育む社会の『仕組み』」という章で構成されており、
◇デンマーク人の働き方
◇デンマーク人の人間関係のあり方
◇デンマーク人の考え方
など、デンマーク人の生き方を通じて、人生を楽しみ方を考えるきっかけとなる内容が収録されている。

著者も、本書の執筆前と後とでは、ライフスタイルにポジティブな変化があった。
(具体的には、夫との関係が劇的に改善するなどが紹介されている)
どのような変化が生じたかについては、本書をお読みください。

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