見出し画像

藤岡みなみ「ふやすミニマリスト」

・本書は、文筆家でラジオパーソナリティで
ある著者が、所持品ほぼゼロでスタートし、1日1つだけ道具を取り出せるというルールで100日間生活し、そこからわかった100のことを収録した1冊。

100日間シンプルライフのルール
・自宅から1日1つだけモノを取り出せる
・食料の購入はOK(調味料は毎回カウントする)
・電気・ガス・水道のライフラインは完備
・最低限必要な初期装備を設定
・期間は100日間

1日1個ずつ、実際に部屋に持ち込んでいった100のアイテム

1日目 敷布団
・敷布団を選んだ理由は、著者は床に座り続けると半日でおしりが死ぬので、このまま夜が来たら絶対に睡眠が休息にならないと思ったから。
・1日目はほしいものが多すぎた。何をするにも道具が要る。特にいろんな用途を兼ねていたスマホがないの手持ち無沙汰の極み。スマホ、ほしすぎる。でもすぐにスマホを手に入れたらこの修行の真骨頂かま見えてこない気もする。モノがない自分は空っぽだな、と思う。

6日目 MacBook
・「リモート親戚のつどい」があったたてパソコンを解禁。人が集まりにくいコロナ禍、インターネットがあってよかったと本当に思う。
・パソコンをゲットしたら、俄然、机が欲しくなった。モノはモノを呼ぶなあ。もともとパソコンでスマホみたいにだらだらとインターネットをする習慣はなかったから、これからも上手な付き合い方ができると信じたい。もう少しスマホなしで無の感じ、心静かな感じを味わっていたい。

11日目 洗濯機
・手洗いでなんとかやりすごしていたけれど、パーカーとか厚手のものは何より水気を絞るのが大変だった。洗濯機って洗う能力もさながら、脱水力が優れているなあと実感した。感想を終えて仕上がった洗濯物はホッカホカで、取り出す度に愛を感じる。私、洗濯機に愛されてる。汚れた服が祝福された服に生まれ変わる感じがして幸せだ。

24日目 スマホ
・ついにスマホ。スマホがある生活とない生活では時間の流れ方が明らかに違う。これから大事にしていきたいのはどちらの時間なのか、ということを十分に考えられたと思ったので、スマホを解禁した。
・スマホを制限することにこだわるより、スマホ以外のゆったりした時間を全身全霊で大切にしていく、というのが脱スマホ依存への道なのかもしれない、と思い始めているけれどもどうなのか。付き合い方はまだまだ研究中。

95日目 テレビ
・M-1だけは絶対にリアルタイムで観たかったので、テレビを導入。1日中つけっぱなしにするとさすがに疲れるだろうけど、観たいものを選んで視聴している限り、テレビは豊かな時間の敵ではないり私の生活習慣的にはスマホのほうが何倍も時間泥棒だ。

100日間なくてもよかったらものランキング
3位 炊飯器
2位 ハンガー

手に入れて便利だったものランキング
3位 リバーシブルの服
2位 全身シャンプー

心が欲したものランキング
3位 土偶
2位 イヤホン

※各ランキングの1位については本書をご覧ください。

100日間を通して発見したこと100個

好きな服の形を知ることが重要
・服を1000着持っているよりも、本当に好きな服の形を知っていることのほうが重要だったりするのかもしれない。好きな色でもいいかもしれないし、好きな丈でもいい。自分の体にぴったりしっくりくるものを選ぼう。

ペットボトルをコップ代わりにし続けると自己肯定感が下がる
・水を飲もうとボトルを手にする度に「ペットボトルをコップ代わりにするような暮らし」という事実がのしかかってきて、生活を大切にてきない気持ちになっていった。久しぶりにグラスに水を注いだ時、自分を大切にしている実感が湧き上がるのがわかった。

何もない部屋で過ごすと1時間が4時間くらいに感じる
・スマホもテレビも本も何も持たずに、がらんと何もない部屋で過ごしてみたら、人生の時間がふっと止まった。最初のうちは手持ち無沙汰でとにかく暇で苦しかったが、にぶっていた感性がだんだん研ぎ澄まされていって、時間を「過ごす」のではなく、時間の中にいるんだ。という感じがした。いつも焦ってどんどん先のことばかり頭で考えて、感じることを置き去りにしていたのかもしれない。ただその場にいるということを楽しめるようになったのが嬉しかった。

・本書は、1日目から100日目まで毎日どんなもの(爪切り・化粧水・スプーン・ドライヤーなど)を選び、どのように感じて過ごしていたかの記録と、100日間のシンプルライフを通して、気づいた100(服を減らすなら洗濯に強いことが重要・バナナが便利すぎる・パソコンを得ることは社会と接続すること・時間を減らす道具と増やす道具・歯磨き粉をつけないとむしろ、より丁寧に磨きたくなる・部屋に何もないとデスクトップも片付く・家にいても旅はできる・1冊ずつ読むと本にもっと集中できる・9割以上が使わないものだったなど)の二部構成になった内容となっている。

モノとの付き合い方、向き合い方を考えたい方は本書をおすすめします。

#瞬読アウトプット  #1分書評 #かんき出版 #ミニマリスト #ふやミニ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?