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森下寿「どんな質問にも即対応! 議会答弁書をすばやく書く技術」

・本書は、これまで企画、人事、財政といぅた内部管理部門から、保育、防災などの事業部門まで幅広い部署を経験(議会事務局職員の経験もあり)し、管理職としても10年以上に渡り、本会議・委員会で議会答弁を行ってきたベテラン職員の著者が、執行部の公式見解を示す「議会答弁書」の書き方について、実際の文例を示しながら、解説した1冊。

・公務員生活において、「答弁書を書くように」と上司から依頼されることは、「役所の代表として、議員の質問に答える」ということであり、いわば、行政としての公式見解に携わることを意味する。
・答弁書作成を依頼されたということは、上司が皆さんに期待している証拠。期待していない職員には「役所を代表し、質問に答える」なんてことは、とても任せられないからだ。
・答弁書作成は、単に質問に答えればよいわけではなく、議員からの質問通告や、議員への取材など、様々なプロセスを経る。
・また、議員の地盤や会派(議会内で理念や政策を議員同士で構成されるグループのこと)などについても知っておく必要がある。
・今後、どの部署に異動しても、議員と無縁ということはないため、議員の考え方を知っておくと、とても役立つ。
※答弁書作成の経験で役立つことについて更に触れられているが、詳細は本書をお読みください。

・答弁書には、3つの意味がある。第一に、答弁は議員の成果につながるということである。ある議員が質問の中で提案した政策が事業化された場合、議員は自分の功績だと捉える。
・「私の提案によって、◯◯事業が実現した」と考え、次の選挙にアピール材料として使ったり、選挙広報に掲載したりするのだ。
・第二に、答弁の内容は、住民に反映されるということである。事業実施の意思表明さ、議員だけでなく、住民に対するものでもあるのだ。
※もうひとつ(第三)の意味については、本書をお読みください。

・本書は、「知っておこう!答弁書作成の超基本」「初めてでも安心!答弁書の作成手順」「ココを押さえる!答弁書作成のチェックポイント」「すばやく書く!答弁パーツの選び方・
組み立て方」」『「政策・事業等を提案されたとき」の答弁書』『「行政の認識を問われたとき」の答弁書』『「議員の持論・主張に答えるとき」の答弁書』『「答えにくい再質問をされたとき」の答弁書』という章で構成されており、1項目2ページで、重要な点をコンパクトにまとめており、項目の最後には、「ワンポイントアドバイス(ここがポイント)」として、各項目が更に深まる内容が収録されている。

⒈パーツの組み合わせによる「型」に当てはめた書き方がわかる!
⒉賛成・反対をニュアンスも含めて伝える表現の仕方がわかる!
⒊パターン別の文例を参考に、様々なテーマにアレンジできる
という特徴の議会答弁書の書き方について、実際の事例の文例を示しながら解説した1冊です。

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