マリーン・カロセリ「初めて部下を持つ人のためのリーダーシップ10のルール」
・本書は、コミュニケーションおよびリーダーシップのトレーナー、コンサルタントとして、さまざまな職業の人々の能力育成に携わる一方、有名企業多数のコンサルティングにも関わる著者が、リーダーとしてのスキルを身につけたいと思っている読者のために書かれた1冊。
・本書における「マネージャー」の定義は、「人を使って仕事を完成させる人」。マネージャーとしての仕事はいろいろあるが、どれにも共通するのが「部下の仕事を助けることによってゴールを達成する」ということ。具体的には、
①自分で仕事をするのではなく、部下に仕事の指示を与える。
②社員の採用、解雇、教育、指導の責任がある。
③部下には安全な職場環境、顧客には最高の品質を保証する。
④部下と経営陣をつなぐ役割を果たしている。
⑤部下のやる気を引き出し、目標達成を大切にする企業風土を作りあげる。
がある。つまり、マネージャーの仕事は、「組織の目標を達成すること」である。
・リーダーの仕事は、「新しい目標を作ること」であり、古い目標を改造することである。「新しい行動の道筋を示す」ことだといってもいい。
・リーダーは、常に現状に挑戦し、組織を向上させるよう努めなければならない。その際、最も建設的な方法を選ぶ必要があるのはいうまでもない。単なる破壊者であってはならないのだ。
・リーダーと言える条件は、
①皆が力を合わせれば、状況を変えることができると信じている。
②今まで存在しなかった、価値のあるもの。創りあげる。
③前向きなエネルギーを発している。
④夢を実現する。
⑤変化を歓迎する。
が当てはまっているか否か。「会社はこのままではいけない」と人々が思ったとき、頼りにされる。それがリーダーなのである。
・リーダーの資質とは、
⒈勇気
⒉プライド
⒊気遣い
⒋柔軟性
⒌影響力
⒍様々なら専門分野に関する基礎知識
の6つがあるかどうか。リーダーシップはまだまだ研究の余地があり、私たちがめざすべしリーダーの資質は、これからもたくさん発見されるだろう。
※詳細については、本書をご覧ください。
・未来に目を向け、現在の道がゴールに通じるようはするのが、リーダーの役割である。本書で提案している方法は、
①毎日行っている業務を20、リストにし、不要なものを見つける。
②他の分野からアイデアを手に入れる。
の2つ。
・現状変革を目指すリーダーなら、変革した後の組織の姿をきちんと思い描いておかなければならない。規模の大小にかかわらず、その思い描いた姿をビジョンと呼ぶ。ビジョンの規模の大きさについては相反する考えが存在するが、大小あっていい。
・それに加えて、リーダーは知識を共有しらみなが同じ解釈のもとで動けるようにしなければならはい。リーダーは過去の成功に誇りを抱いているが、現在の居心地のいい地位にずっと安住していようとは思わない。常に新しいビジョンを持ち、そのビジョンによって周りにエネルギーを与える。
・リーダーは部下の仕事をフォローする。また、ベンチマークを行ってベストの手法を採用し、実行する。そして、それらを含む仕事すべてを、倫理の範囲内で行うことは当然である。
・本書では、「リーダーとは、現状を変革する人である。」「リーダーとは、ビジョンを描く人である。」「リーダーとは、問題を解決する人である。」「リーダーとは、チームをまとめる人である。」「リーダーとは、マネージする人である。」など、合計10のルール(章)で構成されており、「奇抜な発想、倫理的に考える能力を身につける方法」「モチベーションを上げるには」「権力闘争に勝つ方法」「信頼を築く方法」「計画を立てるにあたって大切なこと」など、リーダーと呼ばれる人が活実に必要となるテーマや、古今の偉大なリーダーたちの名言、エピソードが収録された内容となっている。
リーダーになったばかりの人、これからリーダーを目指す人は参考になる1冊です。
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