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市居嗣之「宮本武蔵流キャリア術」

・本書は、リーマンショックによる失業を契機に、危機管理アドバイザーとしてのキャリアをスタートし、企業や福祉施設、学校、PTA、地域住民と共に、防災や防犯の強化や行政と共に避難所の開設・運営計画の構築、研修、訓練を実施するほか、ネパールをはじめとする海外での防災研修や訓練の支援も並走する著者が、自身が30代のときに宮本武蔵の教えを取り入れた経験を綴った1冊。

・著者は失業し、これまでの経験をどのように生かして次に進んだらいいかを模索していた時に、宮本武蔵の「五輪の書」を手にする。
・五輪の書の解説本に目を通したことで、すぐに自分がどんな強みを持っているのかを思い出し、転職ではなく、起業の道を選択した。
・サラリーマン時代でやってこなかったことを自由にできると考え、企業のリスク分析や行政の住民対応支援、テロ対策支援など、これまでに経験したことがない仕事に着手した。
・そんな行動をしていた30代があったからこそ、40代になった今、なんでもできるというマインドセットが出来上がったのだと著者は思っている。

・宮本武蔵は、織田信長の死後(本能寺の変,1582)から、豊臣秀吉が天下統一を進めている最中に生まれ、徳川家康が天下を取る過程を目の当たりしている。
・彼が追求したのは、ただ「勝つ」だけでなく、『どう勝つか』という哲学だった。この考え方は、現代のビジネスやキャリアにも通じるのではないかと著者は考える。
・宮本武蔵が書いた『五輪書』は、江戸時代初期に、剣術を通じて得た戦い方と生き方の極意をまとめた、実践的かつ哲学的な書物だ。
・戦いや人生における哲学が語られており、そのひとつに、「勝つためには、まず相手を知れ」という武蔵が説いた言葉がある。これは、競合分析や市場調査と同じであり、「無駄を省け」という教えは、今日のタイムマネジメントや生産性向上の指針そのものだ。
・武蔵の哲学は、一見難解に見えるかもしれないが、実は驚くほどシンプルですぐに実践できる。
※武蔵流の生き残り術を日常に活かす方法として、手始めに3つほど紹介しているが、詳細は本書をお読みください。

・本書は、「宮本武蔵がもし現代に来たら?」というプロローグから始まり、「地の巻:〇〇を固めよう!不安に打ち勝つ基盤作り」「水の巻:人間関係は流れる川!柔軟性の極意」「火の巻:迷ったら〇〇!決断力と行動力を高める方法」「風の巻:周囲を観察し、自分の武器を磨く」など、プロローグ、エピローグを含めて合計9章で構成されており、
◇メンタルの鍛え方
◇ストレス下でも生き抜いていく術
◇30代に必要なチャレンジ精神とは
◇オンリーワンな存在になる方法とは
◇30代からのキャリア戦略
といった宮本武蔵の取り入れた著者の経験と実践例が収録された内容となっている。

安定した40代、50代を迎えるために、力強い30代を切り拓いていきたいという方は、ご一読ください。

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