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パトリック・ハーラン「無理なく貯めて賢く増やす パックン式お金の育て方」

・本書は、芸人でお笑いコンビ「パックンマックン」のパックンで、25年以上の投資歴を持つ経験から、金融教育の講師として全国各地で公演を行う著者が、誰でもでき、誰もが悩みから解放されるお金に関する心得やノウハウを伝えた1冊。

・お金というものは「使う」ことで初めて価値が生じるもの。その時に大事なポイントは、「お金は、使うタイミングによって価値が大きく変わる!」ということである。この言葉には、
①そのときの自分が置かれている状況によって、お金に感じる価値は変わる
②時間をかければかけるほど、お金は急速に増えていく
の2つの意味が含まれている。
・①の「そのときの自分が置かれている状況によってれお金に感じる価値は変わる」は「金銭的に潤っているときよりも、困っているときのほうが、お金の価値を高く感じる」ということである。収入がほとんどなくて頼れる人もいないのに、とてもお腹が空いている時、家の中で千円札を見つけたら、そのお金で数百円の牛丼が食べられたら、喜びのスケールは大きいかもしれない。
・預金をすることは、未来の自分に向けてお金を送る行為であり、今の自分がお金に余裕があるのなら、そのお金を、未来の自分のために取っておくこと。そうやってお金を渡したら、「今のあなた」からお金を受け取った「未来のあなた」は、結婚したり、家を買ったり、学費や医療費を払ったり、退職後の生活を支えたりできるかもしれない。
・そういうふうにお金が使えれば、未来のあなたは、今のあなたにとても感謝するだろう。
※②(時間をかければかけるほど、お金は急速に増えていく)の詳細については、本書をご覧ください。

・「お金を使わないと損」というのは勘違いである。例えば、「老後のために」といってコツコツとお金を節約した人が、老後を迎える前に亡くなったとする。そのことを想像すると、「かわいそうだな」「もっとお金を使ったら良かったのに」と思うかもしれない。でも本人はもう亡くなっているから、損をしたことにも気づかないので、遺された周りの人たちが、勝手にその人の気持ちを想像しているだけなのだ。
・逆に「いつ死ぬかわからないから」といってお金を好き放題使った人が、意外に長生きした場合、その人は老後になって確実に後悔する。仮に老後が30年あるとしたら、その人は30年間ずっと、お金の不安を抱えながら生き続けなくちゃいけない。
・いつ死ぬかは誰にもわからないが、「お金を使い切らずに後悔する確率」と、「お金を使い切って後悔する確率」を比べたら、後者のほうが絶対に大きい。だったら、不幸を避けられる確率の高い方法を選んだほうがいいのだ。
・著者もこれまでの仕事や節約、投資でそれなりの資産を築いてきたが、お金を使い切って死ぬのではなく、使い切らずに死に、「僕にはまだ十分にお金がある!」「子どもたちにもお金を遺せる!」と思いながら人生を全うしたいと考えている。

・本書では、「自由に生きるためにお金を正しく知ろう」「お金を守るために節約筋を鍛えよう」「収入を増やすためにお金にも働いてもらおう」「手堅く無理なく増やすパックン式投資法」という章で構成されており、「子どもと一緒に投資を考える」「バカな借金は早く返せ」「パックン式 都心の家賃節約法」「著者がFIREを目指さない理由」「著者が暗号資産に「投資」しないワケ」など、お金や投資について大切なことが書かれた内容となっている。

・本書の表紙裏に「幸福をつかむための「お金の育て方」」とあとがきにそれをさらに単純にした3ステップが書かれており、そこは読んだ私としてはかなり大事だと感じているので、ご興味ある方はぜひ読んでもらいたい。

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