見出し画像

中内玲子「シリコンバレー式 世界一の子育て」

・本書は、台湾生まれ、日本育ち、アメリカ在住の幼稚園教諭で、教育事業のアドバイスをするコンサルタントとして活躍する著者が「先行き不透明な時代」を生きる子どもたちのために親がすべきことについて書いた1冊。

・幼児期に親がすべきことは、
①環境を整える
②意欲を育む
③自立させる
④社会性や豊かな人間性を育てる
ことではないかと著者は考えている。

これからの世の中は、学力が人より優れていることではなく、「その人だけの才能」「その人らしい個性」が求められる時代になる。子どもの才能や個性を伸ばすための親の役割は、「何を学ばせるか」よりも、もっと高く広い視点に立ったものである。

・子どもの人生における成功の条件は、
①「自分らしい幸せ」を実現する
②自分の力を社会に還元する
の2つ。よりよい教育、よりよい子育てをしたいなら、まずはその目的を考える必要がある。

・今までの学力編重で過干渉な子育てでは、これからの時代に役立つ力は身につかないと著者は考える。子どもの才能や個性を生かし、自立して生きる力を育むためには、親は必要以上に子どもをコントロールしないこと。親の役目は、子どもの豊かな才能をさまたげす、そばで見守り、必要な時にサポートすることである。

・イノベーターに必要なマインドセットとは、
①型にはまらない
②ひとまずやってみる
③失敗して、前進する
の3つ。幼児期の子どもはイノベーターのマインドセットをすでに持っていると言えるので、大人の役割は、それらが身を結ぶように励ますこと。

・AI時代に活躍するのは、「豊かな人間性」のある人。「2025年〜2035年頃には、日本の労働人口の約49%が就いている職業が、技術的にはAIやロボットでだいたいできるようになる可能性が高い」とある共同研究で予測されている。そう聞くと、子どもたちは将来、職を失ってしまうのではないかと心配になるかもしれないが、著者はそれほどAIを恐れる必要はないと思っている。AIは未来を生きる子どもたちの敵ではなく、世の中をもっと便利にし、不可能なことを可能にして、子どもたちの夢をかなえやすくしてくれる頼もしい存在である。AI時代に必要なのは、「AIに負けない力、勝つ力」ではなく、「AIにはない人間だけが持っている能力」だと著者は考える。

・本書では、先に紹介した「これからの事態に身につけるべき力とは?」だけでなく、「「学びの土台をつくる」「非認知能力」など子どもを世界一幸せにする幼児期の教育」「子どもの自己肯定感についてとそれを育てる方法」「考える力を育てる方法」「目的を達成するための意志力の育て方」「AI時代に必要な社会的スキル」「バイリンガル、トリリンガルなど世界で活躍するための国際的スキルを養う方法や環境づくりについて」など、子どもの才能を120%伸ばし、「世界に羽ばたく子」の育て方について紹介された内容となっている。

#瞬読アウトプット  #1分書評 #フローラル出版 #子育て #非認知能力

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?