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余裕を持つと心も体もかるくなる

「自然を浴びたい」という自分の欲求に従い、有給を使ってひとりぶらり旅をしてきた。

結果としては、心がじわじわと潤っていく感覚と、平日に出かけることの素晴らしさを感じた。


土日に出かける時とは違い、空いている電車。
都心から離れた場所に向かうこともあってか、乗車から降りる時まで隣に人が座ることがないくらいゆったりとした車内だった。

わりと雨女な私だが、この日は絶好のお出かけ日和。
初めて行く方面だったので、電車の窓から見える景色も新鮮で楽しい。

いつも移動中は圧迫感や閉塞感が苦手で、音楽を聴きながら目を閉じてなるべく自分の空間に集中するようにしているけれど、空いていることもあり、落ち着いて風景を見ることができた。


どうしてもどこかに行くとなると事前に調べておかないと気が済まない。
前から行きたかった神社、その近くにある雰囲気の良いカフェ、自然を感じられそうな大きめの公園など、ざっくりとスケジュールを立てる。


少し早めのランチを食べる。
目的の神社から徒歩数分のところにある、オシャレなイタリアンに向かう。
平日限定のランチが食べられることも、平日に出かけた時の特権に感じ、心が弾む。
一人でゆっくりランチを堪能し、いざ神社へ。


神社独特の空気がとても好きだ。
厳かであり、凛としていて、なのに不思議と落ち着く。
心が疲れていたり、ざわついている時に神社へ行くと、頭がすっきりするように感じる。

平日のお昼頃ということで境内も人は少なく、ゆっくりと参拝をすることができた。かなり大きめの神社だったので、参拝以外にも色々と散策をした。

ちょっとした川のようなものが流れていて、そこで水の音に聴き入るだけで「ここに来てよかった」と思った。


初めて訪れた場所。
何も知らない街。
誰も私のことを知らないし、私が知っている人もいない。

見慣れた街並みの安心感も好きだが、見知らぬ街並みに心が弾むこの感覚も好きだ。

別に元々何かに縛られていたわけでもないけれど、なんだか自由になれた気がして息がしやすかった。

公園に向かうまでも30分ほど歩いたが、全く苦にならない。
おいそしそうなパティスリーを見つけては寄り道してみたり、地元に住んでいる時は近くにあったコンビニの大好きなホットスナックを買った。


心に素直になるってこういうことかと思った。
その場その場で「こうしたい」と思ったことをやっていく。
心も体もどんどんかるくなっていく。


公園もかなり広かった。
公演というより広場という方が近いかもしれない。

ご年配の夫婦がお散歩をしていたり、ワンちゃんのお散歩をしていたり、ジョギングに励んでいる男性がいたり。


各々自分の時間を充実して過ごしているように見える。
木々だらけだったところを抜けると、ちょっとした日本庭園のようなところに出た。
周りには梅の木も植えられていて、淡いピンクや濃いピンクの花が鮮やかに咲いている。


ゆったりとしていて静かな時間。
閑散としているわけではなく、心地よい静けさが広がっていて、普段いかに忙しなく生きていたのかを痛感する。


こうやって何も考えずに、ただただ自然の中に身を置くのもいい。



午後になって太陽が翳りだし、空がどんよりとした灰色になってきた。

本当はもう少しこの場所を堪能したかったが、雨に降られては困るし、空気もひんやりとしてきた。


退勤時間と被る前に帰ろうと、また30分ほどかけて駅へと向かう。



帰りに美味しそうなお惣菜を買って、夕飯は楽に済ませようと考える。
今日はとことんゆったりしたい。

すごく高い買い物をしたわけでもないし、ブランド品を買ったわけでもないのに、なぜだかとても満ちたりた心地だった。



やはり、適度な息抜きは必要なのだ。
そして、適度な余裕も。


スケジュールをきちきちに詰めがちになってしまうが、そうするとどうしても慌ただしくなる。
一つ一つのことがおざなりになりやすくなり、しっかりと向き合うことが難しい。


余裕があると心も体もかるくなって、視野が広くなる。
「こうあるべき」「こうしなくちゃいけない」にとらわれがちな私には、この余裕を持つことが一番難しく、同時に一番気にしなくてはいけないところだなと思った。


今回の満足度が高くて、平日一人旅にハマりそうな予感。
息抜きも兼ねて、今後も定期的にやっていきたい。

















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