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悩めるカサンドラさんへ…財産目録を作ってみよう【最後に】

(2021年3月3日「カサンドラ・デイズ」投稿&2022年1月29日加筆)

どうでしょう、すべての財産を書き出せましたか?

すべて書き出せたら、各項目の金額を電卓で合計して、右のほうに小計を書きましょう。

全財産がいくらになるのか計算してみよう

最後に、小計を全部足して、合計を書きます。

そしてそれを2で割ります。
それがあなたが財産分与でもらえるはずの金額です。
いくらでしたか?


何をどのように分けるかは、話し合いですね。(もちろん直接交渉が無理なら調停で)

私はなにより家をとりたかったです。
元夫には下宿のような場所だったかもしれませんが、私には子供たちと三人で過ごした思い出がいっぱい詰まった場所ですから。

ただし家はまだローンが残っているので、家をとるならローンも一緒に引き取ることになります。
なので、離婚後も私の給料でローンを引き継げるかどうかを、銀行三か所に相談しました。

名も知らない銀行員にプライベートな話をするのは抵抗ありましたが、家を取りたいなら避けては通れない道でしたし、銀行にとってはよくあることかもしれないとも思い、勇気を出して窓口に行きました。

その結果、二か所からはわりとすんなりOKをもらいました。
「勤続年数30年」がモノを言ったようでした。
それまで知らなかったのですが、ローンを組むに足る人物かどうかの判断として勤続年数は大きな要素のようです。

ただし一か所からは勤続年数を言っても難色を示されました。理由ははっきりわかりませんが、なんとなく女性が離婚して一人でローンを背負うことに抵抗があるようでした。(「ちゃんと払っていけるの?」という頼りないものを見る目でした)

これが男性だったら対応は違っていたんじゃないかな…なんて思いましたが、とにかく私はOKをもらったふたつの銀行から返済計画書をもらい、給料と離婚後の生活費を計算して調停員に見せ、「ローンを払いながらでも生活できるので家を取りたい」と主張しました。

調停員はその確証書類をじっくり見ていたように思います。
「本当に大丈夫なんですね?」と確認もされました。
未成年の次男が私の方に来ることも考えると、ローンを抱えた生活がたちゆかなくなるような判断は裁判所としても出せなかったのでしょうね。
しかし、銀行の書類も、給与賞与の履歴も、生活費の計算書も、私はちゃんと揃えていました。私の主張が否定されることはありませんでした。

元夫はもともと「離婚したいならあなたが出ていけ」という主張だったのですが、次男と私の二人VS元夫一人ですから、調停員は元夫のほうを説得したのでしょう。
もしかしたら長男も私に残ってほしいという話を調査員の方にしていたかもしれません。

結局、家は私が取れることになりました。

そのぶん預貯金や保険を元夫に多く渡す形になりました。


財産目録は調停に持っていく前に単発で弁護士にチェックしてもらったのですが、「よくできています。弁護士の仕事はまさしくこういうことなんですよ。」とお墨付きもいただき、安心して持っていくことができました。

調停員からも自分で作った財産目録を見せることで「この人はしっかり財産管理できる人」という印象をもってもらえた気がしています。



私は家をとったため、手元には少ない現金しか残らず、ローンを払っていくのも楽ではないけれど、どうしてもやっていけないほどではありません。
今一緒に住んでる次男も節約行動を取ってくれますし、健康に働き続けていけば完済する見通しは立っています。

なにより、この家にいることで、子供たちの成長の思い出というパワーをもらい続けて元気に暮らせます。
そのパワーは私にとって、現金よりも何倍も価値があります。

私は自分の足を使って確証をかき集め、頭を使って財産を分け、それを調停に提案して、希望通りのものを手にしました。

元夫から養育費はもらってるけど、基本的には今、自分ひとりで生計を立てています。
裕福ではないけど、気持ちは自由です。


どうかいま悩んでいるカサンドラのみんなも、自分で財産目録を作ってみてください。
出来るところまででもいいです。
行動してみてください。

そこから見えてくることがきっとあります。
応援しています!


もっと詳しく、ちゃんと知りたい方は、下記のリンクがとても参考になると思います。

離婚時の財産分与の注意点(家、車、退職金、借金など) - 離婚・慰謝料あんしん相談所 (rikon-isharyou-anshin.com)

夫婦の財産はどちらの稼ぎでも半分ずつ


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