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殺しの双曲線/西村京太郎 読了

※ネタばれ注意
2020.12.3 読了

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■この本を選んだ理由

ずいぶん昔、ミステリーを読み漁っていたときに、作家別のおすすめでこれだけは読んどけ、みたいな感じで紹介されていたのを覚えていた。
昨日、たまたま本屋で一冊だけ置かれているのを見つけて、思い出したように購入。
西村京太郎氏といえば十津川警部のサスペンスシリーズ。テレビではよく見ていたので、どんなものか興味もあった。

■読んでみて

冒頭の「トリックは双生児」という前置きが、そもそもミスリードを誘っていて、「ノックスの十戒」を逆手に取り、意図的に利用したのだろうか。
※『占星術殺人事件』もそうだけど、この時代はこういう「作者からの挑戦状」が流行っていたのだろうか。

山手線に10円区間があったり、700円のとんかつ定食が一番高いような表現で時代を認識できたが、ストーリーや事件は違和感なくすっと読めた。
※ただ「トルコ風呂」が何のことかわからなかった。時代を感じるね。

東京に住んでないと、ちょっと事件の「要点」がわかりにくいかも?

トリックや事件は、『そして誰もいなくなった』を意識させつつ、その隙に入り込むような仕掛けに唸った。ちょっと具体的に書いてしまうとネタバレになるので、表現が難しいが。

小柴って実はすごい優秀な気がする。もしかしたら、これは予定外だったのかも?

とっても読みやすかった。本当にすっと読めて、満足感が高い。

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