猫の吐き戻しの原因と対策
猫がしばしば行う「吐き戻し」について、多くの飼い主が不安を抱いているようだ。
特に「オエッオエッ…」というあの音が響いた時は一瞬ドキリとする。
私も何度となくこの音に驚き、急いで駆けつける羽目に陥っているが、なぜ猫がこうした吐き戻しをするのか、猫が吐き戻しを行う主な原因は何なのだろうか。
早食い
まず、猫が吐き戻しをする原因のひとつに「早食い」が挙げられる。
猫は野生時代の本能から、食べ物を素早く食べる習性があるとされ、特に食いしん坊の猫だと「エサはいつなくなるかわからない」という危機感から、猛スピードでがっつくことが多い。
私の猫もその典型で、一気に食べたかと思えば、数分後に食べたものが戻ってきていることがしばしばある。
この「早食い吐き戻し」は、食べたものが胃に収まる前に逆流してしまうため起こりやすい。
早食いすると喉につかえる可能性が高く、「あれ、喉に引っかかった。とりあえず吐いとくか」的な感じで吐いてしまうのではないだろうか。
毛玉
他には「毛玉」が原因となるケースがある。
猫は一日の多くをグルーミングに費やし、その際に毛を飲み込んでいる。飲み込んだ毛は胃や腸にたまっていき、定期的に吐き出さないと消化器官に負担がかかるのだ。いわゆる「ヘアボール」の形成である。
私の猫も、季節の変わり目になると吐き戻しが頻繁になるのを経験した。特に春と秋の換毛期には、もはや「毛玉吐き出し週間」とでも名付けたいほどで、掃除が大変だった記憶がある。
ご飯が合わない
さらに「食べ物が体質に合わない」という理由で吐き戻す猫もいる。猫にはそれぞれ特定の成分が体質的に合わない場合があり、そのために胃が敏感に反応してしまうらしい。
私も数種類のフードを試す中で、「このフードだといつも吐きやすい」と気付いた経験がある。このときは、猫の好みや体質に合わせたフード選びの重要性を実感した瞬間だった。
対策
それでは、これらの対策はどうすればいいのか。
まず、早食いが原因の場合には「ゆっくり食べさせる」工夫が効果的である。近年では「早食い防止用の皿」が市販されており、食器に凹凸があることで一度に大量の食事が難しくなり、結果的にゆっくりと食べることができる。
また、一度に与える量を減らし、数回に分けて少量ずつ提供するのも有効だ。私もこの方法で朝の吐き戻し攻撃から解放されたことがあり、効果を実感した一人である。
次に、毛玉の予防として「ブラッシング」が重要になってくるだろう。
特に長毛種の猫には毎日ブラッシングを行うことで、体内に入る毛の量を減らせる。さらに、毛玉を排出しやすくする成分が配合された「ヘアボール対策用のフードやおやつ」も多く販売されている。
私も換毛期にはこれらを活用しているが、その効果か、吐き戻しの頻度が減少したと感じている。
食事が合わない場合には、フードの切り替えも検討したほうがいいだろう。猫が好むだけでなく、体質に合ったフードを見つけることが重要だが、新しいフードを試す際には、少しずつ混ぜながら切り替えることで胃腸への負担が軽減される。
以前、私は急にご飯を切り替えたことで猫のお腹の調子が悪くなった経験があり、この点には注意を払っている。
猫は吐く生き物
吐き戻し自体は猫にとって日常的な行動であり、必ずしも異常とは言い切れない。しかし、吐き戻しの頻度が高い場合や体調に変化が見られる場合には、胃腸の不調やその他の病気のサインである可能性もあるため、動物病院に相談しに行った方がいいだろう。
猫が快適に過ごせる環境を整えるためにも、吐き戻しに対する工夫と観察は欠かせないものである。
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